子供が登校拒否になり、保健室登校を提案された。

家に一人置いておくよりも、せめて保健室登校をしてほしい。

色々な理由から保健室登校を選択すること、あると思います。

でも、実際保健室登校とはどういうものなのか?

わからない部分も多いですよね。

私も我が子が実際に保健室登校をすることになるまで、分からないことだらけで、すごく不安でした。

実際、保健室登校は

  • 初期段階(通い始め)
  • 中期段階(慣らし)
  • 最終段階(クラス復帰まで)

という3つの段階に分けられ、1日を過ごすことになります。

学校によって、子供によってもこの過ごし方は変わりますが、我が子の体験記録として参考になればと思い書き記しました。

一つの参考になればと思います。


保健室登校【小学生編】初期段階の一日

まずはじめに、我が子の場合、こんなことが理由で登校拒否になり、保健室登校をすることになりました。

 

初期段階というのは、保健室登校を開始し、子供の精神面が落ち着くまでの期間です。

 

ここでの目的は、

  • 学校は怖い場所ではない
  • 保健室登校は安心
  • 学校に行けている

という気持ちを持つこと。

以下のようなことをして、一日を過ごすことになります。

  • 先生とお話
  • 塗り絵
  • オセロ
  • パズル
  • ブロック
  • トランプ
  • すごろく
  • 工作
  • 読書
  • タブレット学習

この中で一ついいなと思ったものが、すごろく

サイコロを振って、中には質問に答えるという項目も。

「学校の先生に言いたいことは?」
「幸せを感じる瞬間は?」
「安心できる場所は?」
「何歳になりたい?」
「一番好きな人は?」

など、遊びの中で子供の本音・心の中を伺えるというものでした。

我が子の場合、この中で好きな先生もいて、その先生と何をして過ごしたいということもわかりました。
そして、5歳の幼稚園時代が何のストレスもなく、一番幸せだったということを親としても知ることができたんです。

 

保健室登校【小学生編】中期段階の一日

この中期段階では、初期段階にプラスして、

  • プリントをやる
  • 習っていない勉強を、遊びの延長で教えてもらえる
  • 復習をする
  • 作品を作る(作文・詩・図工・絵画など)

なども過ごし方としてプラスされます。

ですが、それだけでなく以下のことが子供に大きな影響を与えるようになるんです。
  • 先生に自分を見てもらえる
  • 先生に認めてもらう
  • 自分を表現する
  • 目標を設定し、その目標に向かって頑張り、クリアする

ということが重要になって来ます。

ちょっと言葉だけではわかりにくいと思いますので、一つひとつ説明しますね。

先生に自分を見てもらえる

保健室登校をする子は、孤独感を持っている子がたくさんいます。

うちの子もそうでした。

そこで、保健室登校を通し、

  • 先生が自分に目を向けてくれている
  • 自分は一人じゃない

そう思えるようになることが大切で、向き合って過ごす中で、孤独感は薄れていきました。

先生に認めてもらう

うちの子は、とにかく担任に圧をかけられ、否定され続けたことに苦しんでいたので、この「認めてもらう」という行為は非常に大きかったです。

  • やって来た宿題を見て、一言書いてもらえる
  • 上手に書けた漢字に花丸
  • できたことに対し、褒めの言葉をかけてもらう
  • 長所を見つけてくれる

親がどんなに口で言うよりも、先生の一言・先生のサインは偉大でした。

 

  • 丁寧に書いた漢字に→「気持ちがこもっていますね。」「この字はすごく上手です。」
  • 全問正解した問題に→「やればできる!」「100点」
  • うまくかけた文に→「すごく上手で、いい言葉ですね。」

 

今まで「文章を書くのが下手で苦手だから、支援クラスに行って欲しい。」

そう担任に言われていた我が子でしたが、驚くほど素敵な詩をスラスラと書くようになりました。

そして、それをまた「すごく素敵」「言葉のチョイスが上手」「コンクールに応募してもいい?」と言われたことで、自ら進んで書くようになるまで子供の気持ちは変化したんです。

自分を表現する

  • 自分の好きな遊びを学校でする
  • 工作をする
  • 絵を描く
  • 作文を書く
  • 好きな勉強をする

など、学校の授業枠にとらわれず、自分を表現することも重要でした。

自分を表現したことで、さらにそれを先生が見てほめてくれる。

これで自信にもつながりました。

目標を設定し、その目標に向かって頑張り、クリアする

  • 一週間の計画表を作る
  • 一日の時間割を自分で立てる

など、先生に言われたり、親に言われたからではない、自分で考えた目標を作り、それをクリアさせることは非常に重要です。

今週は2時間目まで過ごせたから、来週は3時間目まで頑張ろう、そうやって徐々に学校で過ごす時間を長くしていくことも克服への第一歩でしょう。

ただ、このステップアップが一番難しく、子供の気持ちが追いつくまでには時間がかかりました。
ムリをさせると台無しになるので、ムリのない範囲で・・・、親としてはもどかしくもありましたが、焦りは禁物です。

 

また、いきなり授業通りの勉強を始めるのかといえば、そうではなく、先生も慣らしを用意してくださっていました。

うちの子は低学年で、ちょうど1000以上の数が算数の授業としてあっていたのですが・・・
  • トランプの「お金」というゲームをする
  • お金の模型を用意し、お店屋さんごっこをする

などして、楽しみながら1000以上の数を教えていただきました。

遊びの中で理解し、楽しさや喜びも教えていただけるって、ありがたいことだなと感じたんですが・・・

実際にはそれだけでなく、子供の「他にも勉強を教えて欲しい」という気持ちを引き出してくださっていたんです。

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保健室登校【小学生編】最終段階の一日

保健室登校にも慣れ、お昼くらいまで過ごせるようになったら、あとは教室へ戻るまでの最終調整に入っていきます。

  • 時間割通りに過ごす
  • 仲のいい友達を読んで、一緒に給食を食べる
  • 外で遊ぶ

など、教室で過ごすような普段通りの生活・学習に近づけていくんです。

ただ、ここで無理強いをしてしまうと、また初期段階・中期段階に逆戻りしてしまいます。

焦らず、ムリなく、最初は自分のペースですすめていくことが大事です。

 

もちろん、すべての段階で、スクールカウンセラーによるカウンセリングも入れていき、心の調整・様子見もしていきます。

 

最後に

ポイントをまとめると・・・

初期段階では、

  • 学校は怖い場所ではない
  • 保健室登校は安心
  • 学校に行けている

と感じられるよう、心のケア期間でもあり、遊びの延長として過ごす。

中期段階では、徐々に勉強も開始し

  • 先生に自分を見てもらえる
  • 先生に認めてもらう
  • 自分を表現する
  • 目標を設定し、その目標に向かって頑張り、クリアする

ということに重点を置いて、保健室登校をする。

最終段階では、教室へ戻るまでの最終調整として

  • 時間割通りに過ごす
  • 仲のいい友達を読んで、一緒に給食を食べる
  • 外で遊ぶ

など、普段通りの生活・学習に近づけていく。

 

我が子は、登校拒否していたわりに、先生たちの優しさですぐに初期段階はクリアし、嫌がることなく登校できるようになりました。

ただ、時間がかかったのが中期段階。

聞こえてくる周りの子供たちの声が気になり、不安が蘇ってしまい、目標通りの滞在時間・・・とはいかなかったんです。

また、遊びに慣れてしまうと、なかなか勉強に入っていくのを拒んだことも・・・。

しかし、経験上言えることは、焦りは禁物!

子供にムリをさせない、心と相談しながら・・・ということに気をつけていくことが重要でした。

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