発達検査は、心身の発達具合を調べるために受けるものですが、どんなものなのかということは非常に気になりますよね?

子供が担任から発達検査を受けるよう言われたんだけど、私の方が不安になっちゃって。
わかるわ。
実際私もそうだったから。
そうなの?
どんな内容か知りたかったんだけど、誰も受けたという話を聞いたことなくって。

なかなか自分から、「うちの子発達検査を受けて」って言うことでもないし、ましてや内容まで聞けるということは中々ないと思います。

そこで今回は、そんな発達検査の中でもWISC検査(ウイスク)について

  • どんなもの?
  • 内容
  • 結果

とわけ、我が子の体験談とともにお伝えいたします。


発達検査(WISC検査)とは?

そもそも発達検査って、発達障害を調べるってことなの?
そこはけっこう勘違いされやすいけど、発達検査と発達障害を調べる検査は違って、発達障害を調べるためには専門医師の判断が必要なのよ。
発達検査について、どういうものなのかというのを、まず説明するわね。

先程申した通り、発達検査は発達障害を調べるものではないということ。

  • 言語理解
  • 知覚推理
  • 処理速度
  • ワーキングメモリー

という4つの指標からIQ(知能指数)を調べる検査です。

5歳〜16歳を対象としている検査なので、小学校から促された場合に受けるのは、だいたいこの検査になります。

この検査ではIQがわかるってことだけど、IQがわかったからってどうなの?
私もそれ、検査前に思ったこと。
知ってどうするのってことよね?

わかること

子供が生まれつき持っている認知処理の力を評価するもので、

  • どれくらい理解できているか
  • 理解力にバラつきはないか
  • 得意な分野
  • 苦手分野
  • 教育法
  • 指導法

の指標、その子の個性がわかるというものなんです。

そもそも、この検査ってどういう子が受けることになるの?
うちの子、別に育てにくさを感じたこともないんだけど。
うちの子も全く一緒!
親が困ってないのに・・・って、感じたのよね。

検査を受ける理由

発達検査は、

  • 家庭で育てにくさを感じている
  • 集団行動が苦手
  • 行動が遅い
  • 落ち着きがない

など、理由はさまざまですが、小学生の場合でいうと・・・

親が担任や病院で相談したり、担任が親に受けるよう促して・・・、というのがほとんどですが、児童精神科や心理相談室、市町村の特別支援教育課などで受けることができます。

我が子の場合ですが、家庭での問題は一切ありませんでした。
ただ、のんびりしていて作業に遅れが出る・自分の考えがうまくまとめられないという理由で、担任から「教育法がわからない」と検査を促されました。

発達検査(WISC検査)の内容は?

言語理解・知覚推理・処理速度・ワーキングメモリーっていうのが、なんか全然イメージできないんだけど。
検査はどんな問題が出るの?

実際にうちの子が受けた内容とともに、説明するわね。

まず、心理士さんなど、専門の担当者がまずは親と子分かれて、ヒアリングをします。

家庭での困りごとや様子、学校での困りごとや様子を聞かれ、別な日に担任へのヒアリングもあったようです。

そして、検査にかかる時間は、60分〜90分ほど

子供と担当者の二人で行われるのが基本で、質問して答えたり、自ら書き込んだりして検査は進められます。

  • 言語理解
  • 知覚推理
  • 処理速度
  • ワーキングメモリー

にわけてそれぞれ説明すると・・・

言語理解

言葉の理解度を調べる検査です。

  • 似た言葉・ものを、概念で類似点や違う点を答える
  • 絵を見て、その名前や意味を述べる
  • 普段起こりうる問題や、社会的ルールを答える

これを口頭で話しながら説明できるかどうか、というものになります。

知覚推理

視覚的に理解力があるかどうかを調べる検査です。

  • 積み木を用いて、同じ形を作る
  • 特徴を答える
  • 法則を見つけて、同じものを選ぶ

というようなもので、遊びの延長のように感じる子も多くいるでしょう。

ワーキングメモリー

記憶力を調べる検査です。

  • 数字などを記憶
  • ルールに従い、聞いたものを並べかえる

というものになります。

処理速度

問題を正しく解く時間を調べる検査です。

  • たくさん並べられた数字や記号などを書き写す
  • 類似性を瞬時に答えることができるか

などを調べます。

発達検査(WISC検査)の結果

検査結果は、どういう風に出るのかしら?
数値的なものと、指導法が細かく出ます。
  • 数値が結果として出て、それが平均よりも低いか高いか
  • この子が何を苦手としているのか
  • この子の得意分野
  • 答え方の傾向

などが、数値と文章で返ってきます。

結果は、親のみ聞きに行きました。

その結果と普段の様子を踏まえ、どういうところに注意し、どういうところを伸ばしてという教育・指導のアドバイスをしてもらえます。

そして、この結果は学校の担任・学園コーディネーターにも伝えられ、今後の指導法をアドバイスしてもらえるんです。

ただ・・・うちの子の場合、ここで問題が生じました。

発達検査が招いた悲劇

実は・・・、普段から担任に体罰をされているということがわかったのが、この検査を受ける数日前。

もう検査の予約をしていたので、そのまま受けることにしたのですが・・・

担任からの圧で検査は極度の緊張により、一旦続行不可能となり、別日にまた続きを受けることに。

結果の数値だけを見ると、私が気になっていたワーキングメモリと処理速度は平均程度、極度の緊張をしていた時に受けた言語理解と知覚推理が平均以下で、「あれ?」という感じ。

結果は、以下のように伝えられました。
  • 数値的にはトータル的に平均以下
  • この検査では計り知れない、何かがこの子の中で起こっているのではないか
  • 個性的な子ではあるが、何か才能が隠れている気がする
  • 担任が、この子に不適切な教育をしていると思う
  • 学校で辛い思いをしているのではないか
  • この子が登校拒否になっていないのが不思議

と、検査では計り知れない、モヤモヤを感じる結果に。

数値だけを見ると友達とのトラブルが起こりがちではないか、生き辛さを感じているのではないか、前日準備等ルーティンができないのではないかと言われましたが、すべて我が子には当てはまりませんでした。

「とにかく、家庭ではこの子に色々なものを見せ、体験させ、何かわからぬ才能を見つけてあげてください」と言われ終わったんです。

ですが、担任にそのまま伝えることはできないため、担任には結果と教育法だけを伝え、チャンスを見て学園コーディネーターにも伝えたいということでした。

そして、検査結果を聞いた担任・・・「特性のある子」という言い方を始めました。

 

ただ、検査の終わりに、高ければいい・低ければ悪いという問題ではないこと。

あくまでも、教育・指導の指標を出すというものであるということを考えて受ける、そう考えたほうがいいと言われました。

逆に苦手分野がわかると、そこを強化すれば、できるようになるというわけですからね。

最後に

ポイントをまとめます。

  • 発達(WISC)検査は、言語理解・知覚推理・処理速度・ワーキングメモリー、という4つの指標からIQ(知能指数)を調べる検査
  • 子供が生まれつき持っている、認知処理の力を評価するもの
  • 言語理解・・・言葉の理解度を調べる
  • 知覚推理・・・視覚的に理解力があるかどうかがわかる
  • ワーキングメモリ・・・記憶力を見る
  • 処理速度・・・問題を正しく解く時間を調べる
  • 結果は、数値と文章で返ってきて、説明される

 

発達検査は、本来子供にとって今後の教育や指導のプラスとなる検査です。

ですが、我が子の場合は、それ以前に学校で起こっている問題を軽視していました。

結果、担任から偏見の目で見られるようになり、バカ扱いされ子供はさらに追い詰められて登校拒否になり、現在は保健室登校をしています。

担任の問題は、この発達検査の際にも見えてきた部分があり「この担任おかしい」と言われましたが、検査を受ける前にその必要性や状況ももっと見ておけばよかったと後悔です。

実際に子供が受けて言えることは・・・、検査の必要性をよく考え、子供の精神面が安定している時に受けることをオススメします。

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