子供が学校に何かしらの理由で行けなくなった時、保健室登校を学校側から提案されたり、親が希望することもあるでしょう。

ですが、保健室登校というあまり目にすることのない空間。

実際、学校側はどういう対応をしてくれるのか?

また、学校側からしたら、保健室登校は迷惑なだけじゃないのか?

そんな不安が、親御さんとしてもあるでしょう。

我が子が保健室登校になり、私もそう思っていました。

そして、その不安を校長先生や養護教諭にぶつけたことも・・・。

 

そんな私の体験談を含め、今回は保健室登校について

  • 学校側の対応
  • 迷惑じゃないのか?
  • 周りの目
  • 家庭での対応

この3項目にスポットを当て、お話ししていきたいと思います。


保健室登校になった!学校側の対応は?

我が子が教室に入れず不登校となり、学校側から保健室登校を提案されたの。
でも、実際に私の周りには保健室登校の経験がある人っていなくて。
学校側はどういう対応をしてくれるの?
それは、一言で「こういう対応をしてくれるわよ。」とは言えず、その子にあった対応をしてくれるのよ。

小学生の場合、中学・高校の場合でも対応は違います。

ですが、まずはじめにいえるのは、保健室登校の目的。

それは、

  • 学校に来れるようになること!
  • クラスに戻れるよう、慣らしとしての意味

ズバリ、この2つがあります。

また、学校は義務ではなく、誰しも行く権利があるというもの。

逆を言えば、休む権利もあります。

ですが、小学校・中学校は義務教育期間中です。

教育を受ける義務・権利もあります。

それを踏まえた上で・・・

小学校の場合、中学・高校と分けて説明しますね。

小学校の場合

先ほど説明した2点をとくに重要視した対応として、今後も登校拒否が続かないよう心・気持ちのケアに重点を置いた対応をしていただけることがほとんどです。

そのため、

  • とにかく学校に来る→先生が迎えてくれ、登校できたことを褒めてくれる
  • 話を聞いてくれる
  • 楽しませてくれる(トランプ・ゲーム・塗り絵・ブロック遊び・工作、など)
  • わからない勉強を教えてくれる
  • 時間割通りの授業を受けられる

小学校では、担任がすべての教科を教えていることもあり、基本的にどの教科も一人の先生で対応できます。

つまり、この先生はこの教科を教えられないということがないんです。

そのため、図工でもクラスで使っている同じ教材をもらえ、同じように教育を受けることができます。

 

ですが、養護教諭(保健の先生)の場合は、保健体育(健康教育や性教育)以外の教科を教えることはありません。

先生が足りない場合には、養護教諭の目が届く範囲で「学校で過ごす」というのを目的とされます。

 

じゃあ、中学・高校では違うってこと?
大きな違いは、受験するかしないかにもよります。

中学・高校の場合

進学・受験を気にしなければ小学校同様、心のケアに重点を置いた対応がされるでしょう。

しかし、受験があると出席日数・内申点・成績というのも、今後非常に重要になってきます。

出席日数

保健室登校は、来るだけで欠席扱いにはならず出席となるので、この出席日数問題が解決できるでしょう。

そのため、ただ来るだけを目的とすることも多々あります。

内申点

ただし、問題となるのが内申点。

保健室登校でも真面目に取り組んでいれば、そこを考慮されることもあります。

ですが、中には保健室登校という時点で、低くなることも。

ここの判断、対応は学校によっても大きく違うため、事前にどんな対応をしてもらえるのかは確認しておきましょう。

成績

そして、成績。

学校側からは、授業で使っているドリル・教材・プリント等をもらえ、同じ勉強をすることが可能です。

手の空いている先生がいれば、授業も可能となりますが、その中で成績がどうなるかは自分次第。

保健室登校だから成績が悪いというのは、言い訳になりません。

逆にいうと、来てくれる先生に質問しやすい環境でもあります。

 

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保健室登校だと学校は迷惑?

やっぱり、保健室登校っていうのは、学校側からすると迷惑なものよね?
ここは私も悩みました。
この不安を、校長先生にぶつけ、先生の考えを聞くことができたのでお伝えします。

不登校となっている子にも、学校に行く権利、教育を受ける権利があるんです。

家にいるだけの不登校では、その権利を使えていない状況。

そのため、学校側からすると保健室登校であろうと、来れるだけで十分。

学校の対応としては、保健室登校をしている子のために、新しく教諭を招くというのは不可能でも、手の空いている先生を派遣することができます。

これも教師としての仕事の一環。

教師は、子供が楽しい学校生活を送り、必要最低限の学びができる、その手助けをするのが仕事です。

なので、迷惑をかけてしまっているなんて思わないでほしい。

そう言われました。

これはあくまでも校長の考えで、先生たち皆が同意見ではない。

それは理解していおいたほうがいいでしょう。

その上で、親の行い・子供の行いには気をつけなければいけません。

 

実際、保健室登校でもこういうのは迷惑になります。

保健室登校で迷惑になる行動

  • 嫌がる子をムリヤリ連れて来る
  • 学校側に要求を押し付ける
  • 保健室を占領し、動かない
  • 保健室(相談室・会議室)で騒ぐ

昔は、学校に行けない子を親が引っ張って連れて来る姿を目にした方もいらっしゃるでしょう。

ですが、今の教育上、ムリヤリ嫌がるのを連れて来るというのはすすめられていません。

そのムリヤリという行為こそが子供にとっては不本意で、トラウマとなり心に傷をつけてしまうこともあるからです。

学校に行かないという権利もあります。

ムリヤリな行いは、教師の手を煩わせるという迷惑行為にもなりますしね。

 

また、保健室登校でも通常授業をしてほしい!

そう強く要求するのは、ハッキリいって迷惑です。

あくまでも生徒一人のために、空いている先生が授業を行うことはできるものの、それをこうしろと強要することは非常に困難であるというのも理解しておきましょう。

 

そして、保健室は救護・安静の場でもあります。

怪我をしたり、具合の悪い生徒が来たら、そちらに場所を譲らなければ迷惑となる行為です。

 

また、静かに過ごすのを大前提としていますので、友達が大勢集まって騒ぐ行為は迷惑になります。

保健室登校で気になる周りの目

でも、保健室登校は周りの目が気になるというのも事実よね。
たしかに、それはあります。

学校側と、なぜ保健室登校をするのか、その理由をどうクラスメイトに話すか事前に決めておくことが大切です。

 

我が子の場合、学校に行けなくなった原因は、担任からのパワハラでした。

 

それは学校側も教育委員会も認め、謝罪してくださったことですが、担任が原因でも学年途中で担任を外すことはできません。

そのため、クラスの生徒には、この原因については伏せてあります。

我が子のことだけじゃなく、クラスメイトの精神面を守ることも大前提に考えた上で、担任には学校側が目を光らせた上での判断です。

じゃあ、クラスメイトにはどう言ってあるの?
嘘は言いたくない・つきたくないと、学校側・我が子の意見を採用しました。

我が子は担任への拒否反応の一つで、蕁麻疹を出していたんですが、それを理由としてクラスメイトには話してもらっています。

「○○さんは蕁麻疹を出してしまうので、保健室で過ごしています。
でも、元気な時は皆と走り回って遊べるし、保健室で一緒に給食を食べることもできるので、皆も気軽に行ってくださいね。」

そう教頭先生から話してもらっています。

我が子はまだ低学年なので、同級生はただ体調を心配してくれ、変な目では見られてはいません。

ただ、これが高学年になると「何かあるな」という深読みをしている様子ですが、空気を読んで直接聞いて来ることはない状況です。

そのため、子供自身は周りの目を気にすることなく過ごせています。

 

保健室登校!親の対応は?

ただ、ここで注意したいのが親としてもすべてを学校に任せきりにするわけにはいきません。
  • 登下校の注意
  • 家庭での声かけ
  • 授業の遅れは家庭で

などの対応が必要です。

登下校の注意

皆とは違う時間に登下校をする場合。

一人で道を歩くことになり、危険も伴います。

そのため、親の送迎が必要になることもあり、とくに小学生の場合は注意が必要です。

 

我が子もこの送迎は絶対!と、学校からお願いされましたよ。

家庭での声かけ

我が子の場合、学校側は丁寧な対応をしていただけ、本当にありがたいと思っています。

そして、迷惑ではないと言われても、やはり我が子一人に先生がついている事実。

うちの場合はまだ子供が小学校低学年なので、言い聞かせは家でしっかりやっています。

「小学生は義務教育といって、学校で勉強したり学んだりすることが必要なんだよ。」

「嫌だし怖いって気持ちはすごくわかるけど、ちょっとだけ頑張って学校に行く練習をしよう。」

「学校では楽しく過ごして、次の学年になった時教室で過ごせるように、ママや先生たちと練習をしようね。」

これは学校で先生から言われるよりも、家庭で親が伝えておいた方がスムーズでした。

迷惑をかけているのではないか、そう感じているのならば、事前に子供としっかり話し合っておくことも大事でしょう。

授業の遅れは家庭で

これも、クラスで授業を受けられていない以上、すべてを学校側にお願いするのは困難です。

我が家の場合ですが、帰宅後私が教えられる範囲で勉強を見て、宿題や授業で使ったプリントはいただけるようお願いしています。

また、心配な要素は塾にお願いしていますよ。

最後に

ポイントをまとめますね。

  • 小学生の場合、中学・高校の場合でも、学校側の対応は違う
  • 保健室登校は、学校に来れるようになること、クラスに戻れるよう慣らしとしての意味がある
  • 心、気持ちのケアに重点を置いた対応をしてもらえる
  • 中学・高校の場合、出席日数・内申点・成績も重要になってくる
  • 保健室登校は迷惑でないものの、嫌がる子をムリヤリ連れて来て学校で騒ぐ、保健室を占領して動かない、保健室(相談室・会議室)で騒ぐという行為は迷惑
  • なぜ保健室登校をするのか、その理由をどうクラスメイトに話すか事前に決めておくことが大切
  • 登下校の注意、家庭での声かけ、授業の遅れは家庭で

 

保健室登校は、正直学校側も親も普通にクラスで授業を受けるより大変です。

でも、それは何のためなのか?

どちらも、子供のためなんですよね。

子供がクラスで授業を普通に受けられる日が来ますように、そう願い学校も親も対応する。

ここを考えると、学校側も親も一生懸命になれる、そういう気がしています。

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