急に目の前で子供がけいれんをおこすとびっくりしますよね。起こる前に、親は熱性けいれんについて知っておく必要があります。
熱性けいれんとはどんな特徴がある病気で、どんな分類があるのか、再発はするのかなどをまとめました。
熱性けいれんとは?
- 38度以上の発熱に伴い生じるけいれん。
- 感染症や代謝異常など他の要因がない。
- 6ヶ月-6歳児に起こりやすい(多くは3歳まで)。
- 熱が上がるときにけいれんがおこりやすい。
- 7割は熱が出てから24時間以内に起こる。
- 子供の10-20人に1人くらい起こる病気で、珍しい病気ではない。
熱性けいれんの分類とは?
単純型と複雑型があります。
単純型の特徴
- 左右対称である。
- 持続時間が15分以内である。
- 発作は1回のみである。
- 年齢が6ヶ月-6歳である。
- 発作後に意識障害がない。
- てんかんの家族歴がない。
- 発達の遅れがない。
以上すべての特徴を持っている場合が単純型。
複雑型の特徴
単純型の基準を満たさないものが複雑型に分類されます。
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重症なのは複雑型!
当然複雑型の方が重症ですので、これらの項目にきちんと当てはまるのかを医療の現場では聞いてきます。
でも、15分以上続いていたか?と言われるとけいれんなんて1分でもすごく長く感じるし、仮に2-3分であっても15分くらい続いていたかも・・・と感じるものです。
そういったときは救急車が来たころには、発作が止まっていたかを考えましょう。
- 救急車が来た時も発作があった。
- 車内でも発作が続いていた。
この場合は15分以上続いている可能性が大です。(ちなみに救急車には詳細な時間の記録が残っています)
また、一度このような熱性けいれんが起こったことがある場合は、冷静に時計を見て何分続くのかをチェックするようにしましょう。
そもそもけいれんの原因は?
- 熱性けいれん(ほどんど)
- 脳炎、脳症、髄膜炎
- 頭部の外傷、脳血管障害、脳腫瘍
- 代謝異常(低血糖、低Ca血症)
- 染色体異常
- 脳奇形
- てんかん、良性乳児けいれん
頻度は熱性けいれんが多いですが、特に最も重症なのが脳炎、脳症、髄膜炎です。髄膜炎の13-16%にけいれんを起こすとされます。
参考)子供の髄膜炎はこんな症状に注意!あればすぐに医療機関へ!
単なる熱性けいれんだと思っていると怖い病気が隠れているかもしれないのです。
熱性けいれんは再発するの?
熱性けいれんは再発することで有名です。熱性けいれんを起こした子供は5歳までに2回目の発作を起こす確率が1/3程度と言われています。
つまり3人に1人は再発するということです。またさらにその3人に1人は3回目の熱性けいれんを起こすと言われます。
特に、再発の危険性が高いのは、
- 生後1歳未満での発症であったこと。
- 両親または片親に熱性けいれんの既往がある。
場合です。これらの当てはまる場合、再発する確率は1/2つまり、2人に1人と言われます。
そして、その再発する場合、その時期は、最初の発作の後2年以内に起こるのが90%と言われています。
またこちらは、実際にお子様が熱性けいれんを起こした先輩ママたちの体験談です。合わせて参考にしてください。
最後に
けいれんが起こったときに大事なのは、大慌てしないことです。そのためには、あらかじめこの熱性けいれんという病気について知っておく必要があります。
今回ここまで読んでいただいたということはこの病気の特徴を知ったということです。
→熱性けいれんの対処法は?薬は?起こったときに大慌てしないために。
対処法が大事ですので、上記の記事も参考にしてください。
by kudi