夏休みの宿題なんかでもあるポスター

はじめてポスターを描く小学生にとって、どんな風に描いていいのか、描き方はあるのか、悩みますよね。

うちの小4になる子も例に漏れず・・・

今年の宿題は、ポスターも描かないかんって!

何をどう描いていいのかわからん。

と大騒ぎ。

とくに、ポスターには必須な文字・・・これに頭を悩ませるよう。

 

そこで、絵画教室の先生で、小学生向けに夏休み絵画教室も毎年開催している先生にポスターの描き方を習ってきましたよ。

私も高校で美術部だったし、デザイン学校を出ていたので描き方はわかっていたつもりでしたが、小学生向けとなると、ポイントをしっかり抑える必要があることをあらためて学びました。

 

今回は、ポスターの描き方を小学生でもわかりやすいよう

  • 下書き
  • 色ぬりのポイント
  • 文字のコツ

などに分け、説明していきます。

実際に我が子の絵とともに解説していきますので、これさえ抑えると、子供のポスターがあっと上達しますよ。


ポスターの描き方!下書き段階での注意点は?

子供がポスター描きで頭を悩ませています。

下書き段階で、何か注意する点ってあるのでしょうか?

いくつかポイントがあるので、紹介します。
  • 何を伝えたいのか、わかりやすく
  • 目につきやすいよう、大きく
  • 世相に合ったデザイン

何を伝えたいのか、わかりやすく

ポスターは何かを宣伝するため、伝えるためにパッと見てわかりやすい必要があります。

そのため、その絵を見てわかりやすく、言いたいことが伝わる、その点は非常に重要です。

例えば・・・
  • 火の用心・・・火事・発火の恐れ・放火の危険
  • 社会福祉・・・老人に優しく・弱者(小さな子・妊婦)に親切に
  • 交通安全・・・飛び出し注意・わき見運転・飲酒運転

など、お題をイメージできる絵でなくてはいけません。

目につきやすいよう、大きく

せっかくいい絵が描けても、その絵が小さいと、遠くから見た際に目につかないんです。

そのため、伝えたい部分をとくに大きく描く必要があります。

世相にあったデザイン

小学生になると、新聞やテレビでニュースを目にする機会も増えてくると思いますが・・・。

その中で目にした出来事、事件を絵に反映するのです。

 

今年、うちの子は地球の環境問題ポスターを書いています。

ポスターの描き方

この絵を、下書き段階で絵画教室の先生に見せたところ・・・

  • 地球をもっと大きく(これがポイントとなる)
  • 世相を取り入れるため、ストロー問題を意識して、ストローを入れて
  • 地球の表情をリアルに

とアドバイスをもらいました。

(文字についてはのちほど。)

 

ポスターの描き方で色ぬりはここに注意

ただぬるだけじゃダメなの?

ダメというわけではないんですが、それじゃ面白みもない上に、他の作品に埋もれちゃいますよね。

ちなみに・・・、上記の下書きをそのまま色ぬりさせたものはこんな感じです。

ポスターの描き方

これでも・・・

  • 背景からぬる
  • 黒いタイヤは一色で済まさず、濃淡を使い分ける
  • 透明のガラスは、縁取りだけ
  • 缶などは立体的に

などは、注意したようですよ。

とくに背景は、後からぬろうとするとせっかくぬった部分を背景がはみ出して汚くなってしまいがち。

そのため、背景を最初にぬっておくといいでしょう。

ただ、もうちょっときれいなべたぬりにできてたらよかったんですが・・・

 

これで完成じゃないの?
これだと、全体的にパリッと目立ちませんよね?

絵画教室に行き、先生から以下のようなポイントを注意されています。

 

  • ぬりつぶしてしまっていた、細かい部分(目や涙)
  • 地球に雲・台風・溶けている北極
  • 光(立体的に見えるように)

などを描き足していくと、絵が変わってくるといわれました。

 

実際見てみましょう。

これだけ違います。

ポスターの描き方

すべてのものには、光と影がありますが、ポスターの場合とくに光を描き足すことで絵が浮き上がってくるんです。

 

遠目で見ても、光があるとないとじゃこれだけ違うのか・・・というのがわかりますよね。

ポスターの描き方

基本的なことですが、絵の具は一色で出さず、混ぜ合わせて色を作り、深みのある色を作ってぬりましょうね。

ポスターの描き方!文字のコツを伝授

ポスターって、文字も書かなきゃですよね?

今まで絵は描いたことあっても、ポスターの文字といったら、何かコツはあるのかしら?

そうなんですよね。

意外と苦労するのが、この文字。

いくつかコツを紹介します。

  • 太く
  • 見やすく
  • ハッキリと

太く

か細い文字は、絵に負けてしまいます。

そのため、太く描く必要があるんです。

文字数や絵とのバランスも見る必要がありますが、幅が1.5〜2cmはあった方がいいでしょう。

見やすく

文字の上手さ、レタリング(字形や字配りの設計)は高学年や中学生になると注意する必要がありますが、基本ゴシック体がポスターにはオススメです。

定規を使って描いてもいいでしょう。

ハッキリと

文字をハッキリと目立たせるためには、目立つ色を使わなくてはいけません。

基本、ベースとなる色の反対色を選ぶと目立ちます

 

ただ、この配色が小学生には難しいですよね。

ここで一つ、色彩の資格を持つ私がハッキリと目立たせる色を伝授しちゃいます。

ポスターの描き方

 

  • ブルー系の反対色は、オレンジ系(オレンジ系の反対色は、ブルー系)
  • イエロー系の反対色は、パープル系(パープル系の反対色は、イエロー系)
  • グリーン系の反対色は、レッド系(レッド系の反対色は、グリーン系)

つまり、この色相環を見て、文字色を決めるとハッキリと目立たせることができるというわけです。

逆にいうと、隣り合う似たような色を使ってしまうと、文字が埋もれて目立たなくなってしまいますからね。

 

また、ポスターの場合、文字に蛍光色絵の具を使ってもいいでしょう。

その際、縁取りを黒や他の反対色を使うと、より目立たせることができますよ。

 

ちなみに、背景がブラウングレーで目立つ地球が青だったので、黄色にしてしまうと背景と比較しても目立たないためここは赤に。

そして、それだけじゃ物足りないので、赤文字に白の縁取りを。

するとこんなに変化するんです。

ポスターの描き方

たしかに、全然違いますね。

 

このポスターが完璧なわけではありませんが、(とくに文字の雑さが目立ちますし、背景色も汚い)上記を参考にポイントをおさえつつ描いていくといいでしょう。

 

もっとをうまく・・・と望む方は、こちらも参考にしてください。

描いた作品を、自分で応募したい場合は、こちらを参考に。

最後に

ポイントのおさらいです。

  • 何を伝えたいのか、わかりやすく
  • 目につきやすいよう、大きく
  • 世相に合ったデザイン
  • 背景からぬる
  • 黒は一色で済まさず、濃淡を使い分ける
  • 立体的に見せるよう工夫
  • 光を足すと、絵が浮き上がる
  • 文字はゴシック体が小学生には適している
  • 文字は、色相環を見て反対色を選ぶと目立つ

 

 

同じお題で描いても、色々な絵が出来上がるのでおもしろいですよね。

マネになってしまうとつまらないので、自分の頭にあるイメージを絵にそのまま描くと素敵なものができるでしょう。

ポイントをしっかりおさえ、取り組んでみてくださいね。

関連記事はこちら