ある日子供の歯を仕上げ磨きしていたら、
「なにこれ?」
というできものが歯茎にできていたということありませんか?
または、食事中に
「歯が痛い」
と子供が訴え、口の中を見ると、歯じゃなくて歯茎が腫れているということも・・・!
お子さんの虫歯は痛みや見た目でわかりやすいものですが、歯茎にできものが出来ると、戸惑われる事多いですよね?
実は先日・・・うちの子の歯茎にもできものが!
しかも左右両方に、白いできものと、赤い腫れが!!
「これは何なの?」
「問題はないの?」
と急いで歯医者に連れて行きました。
今回は、そんな子供の歯茎にできた「できもの」「腫れ」について、その正体や原因などを調べてみました。
画像とともに説明いたします。
子供の歯茎のできものの正体は?
一体何なのでしょうか?
子供の歯茎のできものの正体は、フィステルというものがほとんどです。
これは、虫歯や何らかの外傷により歯の神経が死んでしまったり、根の治療に問題があった場合に、根の先に膿が溜まるもの。
その膿の出口が、歯茎に白いできものとして現れるのです。
この白いできものは根の先に膿が溜まると出来て、破れることで膿を出します。
その膿をすべて出し終わると、できものはなくなりますが、膿が溜まるとまたできものが出来てしまうんです。
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なぜフィステルができてしまったのか?その原因は?
- 虫歯の治療をした時、神経を残したが耐えることが不可能だった
- 何らかのアクシデントで歯の神経が切断されてしまった
- 根の治療において問題があった
虫歯の治療をした時、神経を残したが耐えることが不可能だった
深い虫歯を治療する時、歯医者さんは出来るだけ歯の神経を残すようにします。
しかし、歯自体に耐える力がない場合には神経が死んでしまうこともあるんです。
そうなると、根の先に膿が溜まってしまい歯茎に白いできものが出来る結果となります。
何らかのアクシデントで歯の神経が切断されてしまった
前歯を強くぶつけたりすると歯の神経が根元で切れ、歯の神経が死んでしまうことがあるんです。
歯の神経が死んでしまうと、根の先に膿が溜まり白いできものが出来てしまう原因となります。
根の治療において問題があった
歯の根っこ治療をした際、中の消毒がきちんと行なわれなかった為に、歯の根の先に膿が溜まり、歯茎に白いできものが出来る原因となります。
片方は白い膿のようなできもの、もう片方は小豆大の腫れでした。
白い膿のある小粒の方は、見るからに膿のような感じでしたが、もう一方はぶよぶよした少し固い腫れ。
歯磨きをしても痛がることはありませんでしたが、食事の際に
「食べにくい」
「歯が痛い」
というようになり、仕上げ磨きの際にじっくりチェックして、このできものに気づきました。
そして・・・うちの子の原因は、虫歯治療後によるもの。
エナメル形成不全のため、どんなに仕上げ磨きを気をつけていても、どんなにフッ素を塗りに定期的に通院しても、同じ歯が虫歯となりこのような結果に・・・。
フィステルの治療法は?
治療を行う前に歯の神経の状態を調べることになるでしょう。
レントゲンやCT画像を使い、神経があるかどうか確認し、さらに歯をたたいたりして、どれくらい痛みがあるかも確認します。
治療法としては、歯の上部から膿を出す治療、もしくは塗り薬によってできものが消えるのを待つという方法です。
膿を出す治療
これは、歯の被せ物や詰め物を取り外して、歯の内部で神経が通っていた部分にたまった膿を全て排除し、消毒しなおします。
感染していた部分を排除し、薬品で消毒を済ませると、歯の内部は無菌状態になるんです。
次に、隙間がない様に完全に詰め物をして終わりとなります。
※ただし・・・自分で膿を出してしまおうとするのは危険です。
口内には様々な細菌が生息しているため、そこから感染し、さらにひどくなってしまうこともあります。
塗り薬
できものができている場所(患部)に、塗り薬をつけ、3〜40分は飲食禁止です。
これを日を開けて、数回繰り返し、膿やできものが消えるのを待ちます。
また、中には化膿止めの薬が処方されることもあるでしょう。
うちの子の場合、レントゲン撮影を行い、次に控えている永久歯には影響がないと確認できたため、塗り薬での治療となりました。
ただ、患部に薬を塗るだけで、唾液で流れてしまうんじゃない?
という心配がありましたが、日に日にできものは小さくなり、1週間ほどで子供自身も気にならない程度になりましたよ。
フィステル以外の場合もある?歯茎のできものの正体は?
実はフィステル以外に、口内炎や骨の塊ということもあります。
口内炎
フィステルが出来る位置と似ている位置に出来ますが、口内炎は痛みを伴う事が殆どですので、区別する事は容易かと思われます。
骨の塊
- 歯を食いしばる癖のある子
- 歯軋りのある子
などに見られる骨の塊です。
とくに、寝てる間にそういう癖があると、親も気付きにくく、できものができて初めて知ったということもあります。
害は無いとされますので、そのままにされる事が多いようです。
最後に
ポイントをまとめます。
歯茎の白いできものは、フィステルがほとんど
- 虫歯の治療をした時、神経を残したが耐えることが不可能だった
- 何らかのアクシデントで歯の神経が切断されてしまった
- 根の治療において問題があった
などが原因となる。
- 神経や痛みの有無を確認する
- 膿を出す治療・塗り薬・飲み薬などで治療
- 口内炎や、骨の塊ということもある
歯医者の通院を嫌がる子は多いですよね。
親としても、頻繁に嫌がる子を連れて通う歯医者は大変です。
その為には、お家での歯磨きの徹底と、予防歯科を考えるのが一番ではないでしょうか?
定期的なブラッシング指導やフッ素をぬりに歯医者へ通院し、歯医者は怖くないとこだよと教えることも重要ですが、日頃から『歯と歯茎の大切さ』をお子さんに十分に伝えるようにして下さいね。
あやより