子供が病気になり、苦しそうにしている姿は、親にとっても辛いものですね。
一刻も早く元気になって欲しい。
ぐったりしている我が子の姿に、普段の元気な姿が重なります。
大人の肺炎とは異なり、普通の風邪だと思っていたものが、なかなかな止まらない咳に悩み受診したところ肺炎になっていたということも珍しくありません。
実は、うちの子供も肺炎になり入院した経験があります。
そこで今回は子供の肺炎について
- 症状
- 治療方法
- 完治までの期間
を説明したいと思います。
参考にされてください。
子供がかかる肺炎はこれ!症状は?
肺炎の種類としては、肺胞性肺炎・間質性肺炎・過敏性肺炎とあり、子供がかかる肺炎で一番多いとされるのは肺胞性肺炎です。
その中でも多いのが、ウイルス性の肺炎ですが、肺胞性肺炎は他にも細菌性肺炎やマイコプラズマ肺炎とありますので、種類別に症状などをご説明しますね。
ウイルス性肺炎
子供のかかる肺炎の半分以上はこれになります。
症状としては、
- 発熱
- 鼻水
- 咳
と、風邪に似ています。
比較的短期間で自然に回復する事が多いとされていますが、ウイルス性肺炎感染をした後に細菌性肺炎に感染して混合型となるなることもあります。
そうなると、回復までの期間は伸びます。
ウイルスは、メジャーなところでいうと、インフルエンザウイルス・RSウイルス・アデノウイルスなど様々なウイルスが原因となり起こります。
細菌性肺炎
- 高熱
- 全身の倦怠感
- 食欲不振
突然40度前後の高熱が出て、激しい咳を伴います。
他にも、悪寒や呼吸困難など重い症状があらわれることもありますし、中耳炎・副鼻腔炎を発症することもあります。
原因菌としましては、肺炎球菌・インフルエンザ菌・クレブシエラ・黄色ブドウ球菌・モラクセラ カタラーリス・緑膿菌などがあります。
マイコプラズマ肺炎
- 咳
- 発熱
- 胸痛
健康な若年者である5歳〜25歳に発症しやすい肺炎です。
発熱しても38度以下のことが多いですが、夜中から朝方にかけて咳がひどくなる特徴があります。
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治療の方法は?入院は必要?
また、細菌培養の結果は直ぐにはわからない為、胸部レントゲンや血液検査の結果から、どの種類の肺炎なのかを推定して治療が行なわれます。
幼児の場合の胸部レントゲンは、母親から離され、専用ネットで包まれた上で撮影さることも多くあります。
そのため、ただでさえ苦しんでいる我が子の泣き叫ぶ姿に、親である私まで涙した思い出があります。
入院期間中は、吸入や吸引(鼻水や痰)が行われますが、それぞれにあった治療薬が使用されます。
時間制で吸入をすることになるので、うちの子の場合は1日5回ほどベッド上でおこないました。
ウイルス性の肺炎の場合
治療法として、
- 抗ウイルス剤
- 去痰薬(痰を切り易くする薬)
- 気管支拡張剤(気管支を拡げる薬)
などが使用されます。
この肺炎は症状が比較的軽いために、入院まで必要ないことがほとんどですが、続く発熱・咳が酷い・体の調子が悪い場合には入院することもあります。
うちの子の場合はRSウイルスからの肺炎で、咳がひどい上に生後4ヶ月だったこともあり、大きな病院に回されてレントゲン検査をした結果、肺が白く写ったので5日間の入院となりました。
細菌性肺炎の場合
- 化学療法(抗菌薬)
- 対処療法(安静・保温・電解質バランス・脱水の補正)
- 治療法として、抗菌薬を用いた化学療法が主体となります。
軽度なら通院して自宅で抗生剤を服薬、安静にする事もありますが、高熱が続区・脱水症状を起こしているような場合は、1~2週間程度入院します。
その場合は、抗生物質の点滴や酸素吸入などを行ないます。
とくに乳幼児の場合は、症状が急変してしまうこともありますので入院となることが多くあります。
しかし、重症例ではさらなる治療を必要とすることもありますので、甘く見ないことが大切です。
マイコプラズマ肺炎の場合
治療法として、マクロライド系の抗生物質が第一選択薬となります。
※小児の場合は、テトラサイクリン系やニューキノロン系は禁忌です。
一般的に予後は良好ですが、合併症を伴うと重篤となることもあります。
そのため、親が自己判断せずに、処方された期間はきちんと守るようにして下さい。
合併症としては・・・ギランバレー症候群・スティーブンス ジョンソン症候群・脳炎・髄膜炎・中耳炎・皮膚紅斑などがあります。
関連記事)子供の入院、慌てないための持ち物リスト。
完治までの治療期間は?
ウイルス性肺炎
自宅で安静にしていれば問題なく、1週間ほどで自然に回復します。
しかし、乳児などの場合は、1週間弱の入院を必要とすることもあります。
細菌性肺炎
悪化しやすいので、入院が必要になる事が多くあります。
場合によっては呼吸困難時の酸素吸入、脱水症状が現れたときに点滴を行うなどの対症療法にも取り組みます。
入院期間は1~2週間程度です。
マイコプラズマ肺炎
症状が軽ければ抗生物質を飲みながら通院で治療を行ないます。
入院した場合は、1週間程の入院となります。
うちの子が別の病気で入院した時も、小児病棟で一番多いのは、このマイコプラズマ肺炎での入院でした。
飛沫感染するために、兄弟児での入院も多くありますし、喘息持ちの子の場合は喘息を悪化させることにもなるため注意が必要です。
関連記事)ゼーゼー、ヒューヒュー。こどもの喘息。症状と対策。
参考文献:病気がみえるvol.4呼吸器P124〜128・134・135・138・139
最後に
肺炎が治った後は、子供の気管が弱くなっている事が多いため、なるべく人ごみなどを避けて、再発しないように心掛けてあげて下さいね。
また、肺炎の初期の症状は風邪に似ていますので油断しがちですが、熱や咳が4日続いても治らない様な時には、速やかに病院に行かれるようにして下さい。
病院で適切な治療をしてもらえば、回復に向かいますので、もし肺炎と診断されても落ち着いて対応する事が大切です。