突然子供にけいれんが起こるとびっくりしますよね。このままけいれんが続くのかもと不安になります。
今回は熱性けいれんの典型的な症状、どう対処すればいいのかを、薬の使い方まで含めてまとめました。
熱性けいれんの典型的なエピソードは?
子供を寝かせようとしていたところ、突然子供がピクッと動きだして、天井を見つめたような感じでバタバタ(両手を握りしめて両方同じように)し始めた。
呼びかけても反応しなかった。
5分くらいバタバタは続いていたと思う。
その後は、こちらの呼びかけに反応して、泣いていた。
このようなエピソードが典型的な熱性けいれんです。
こちらの動画が非常に参考になります。
関連記事)子供の熱性けいれんで知っておくべきポイント!再発は?分類は?
目の前でけいれんが起こっていたらどう対処する?
けいれんが起こると、なかなか難しいとは思いますが、冷静になりましょう。けいれんの多くの原因は熱性けいれんです。
けいれんを起こしたら、以下のことをしましょう。
- 無理に抱っこはしない。強い力でけいれんを起こして、落としてしまう可能性があります。けいれん時は静かに平らなところで寝かせてください。
- 口の中に物はいれないようにしましょう。
- 5-10分続く場合は救急車を呼ぶ。
- 余裕があれば熱を測る。
また余裕があれば、どんな状態かをチェックしましょう。これは再発時にもチェックしてください。
- 何分くらい続くけいれんであるか、時計をチェック。
- どんなけいれんだったか。両手を同じように動かしているかをチェック。
- 目の位置、動きをチェック。
- けいれんが止まった後は、普段通りになっているかをチェック。
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熱性けいれんの自宅での薬の使い方!
すでに一度熱性けいれんを起こしたことがある子供は、処方されている薬を使いましょう。それぞれの使い方は下の通りです。
解熱薬
熱性けいれんは、熱+けいれんなので、熱を下げればけいれんが止まるのではないかと考えられますが、熱をさげてもけいれんは起こると言われており、解熱薬は効果がないこともあるので注意が必要です。もちろん、熱を下げると子供は楽になりますので、使う効果がゼロではありません。
ダイアップ
けいれんの予防投与については、必要ないと言われています。けいれんが起こった後、繰り返す場合やけいれんの時間が長い場合、再発のリスクが高い場合には、使用することもあります。ただし、薬が効き始めるまでに15分程度かかり、その間にけいれんが止まっていることもしばしばあります。
解熱薬?ダイアップ?どっち優先?
まずけいれんを止めたいのでダイアップの坐薬を優先する。それから30分程度間隔をあけてアセトアミノフェン(解熱剤)の坐薬を入れるようにしましょう。先に吸収させて効かせたい方から入れるということです。解熱剤は飲み薬でも構いません。
ダイアップ2回目を入れ忘れたら?→ダイアップ2回目を入れ忘れた!どうしたらいい?
救急車で病院へ搬送された後の流れは?
病院に着いたときには、けいれんは既にないことがほとんどです。
問診や診察、検査を含めたけいれんの原因検索をしに行きます。本当に熱性けいれんが疑わしいのか、だとしたらそれは単純型なのか複雑型なのかなどを調べていきます。
具体的にはこちらを参照ください。→子供の熱性けいれんで知っておくべきポイント!再発は?分類は?
ただし、病院について、けいれんが再発した場合は、下記のような治療をします。
セルシン(ジアゼパム)といった鎮静の作用のある薬を使って点滴して、けいれんを止めようとします。
ただ、子供の場合、なかなか点滴を取れないことも多いのもあり、静脈への注射以外からけいれんを止める薬を使います。以下薬と、効果が出るまでの時間をまとめました。
- ミダゾラム点鼻、口腔内、筋肉注射(0.3mg/kg)→けいれんが止まるまで数分と最も早いが。
- ジアゼパム注腸(0.5mg/kg)→けいれんが止まるまで5分
- ジアゼパム坐薬(ダイアップ 1剤=6mg)(0.5mg/kg)→けいれんが止まるまで15分。自宅で使うこともあるが少し効き目が遅く、薬が効くころにはすでに止まっていることも多いのは上に述べた通りです。
またこちらは、実際にお子様が熱性けいれんを起こした先輩ママたちの体験談です。合わせて参考にしてください。
最後に
熱性けいれんは多い病気の一つです。子供の10-20人に1人くらい起こる珍しくないよくある病気です。ほとんどは1回か2回程度で以後は起こらないことが多いです。
上に述べたチェックポイントを押さえて、冷静になり、大慌てせずに的確に動きたいものです。
by kudi