子供を育てたことのある親の数だけ、教育論がありますが、その大半は科学的根拠に基づいたものではなく、我流であることが多いのが現実です。
「自分もそのように教えられてきたから」
「それが常識と思っていたから」
「周りがそうしているから」
「ついなんとなく」
しかしながら、最近の海外をはじめとした様々な研究により、さまざまな事実がわかってきました。ここでは、子供の成績を伸ばすためにどのように親が発言し、行動すればいいのかを科学的根拠に基づいて解説していきます。科学的根拠がある、というのは、海外をはじめとし、実際に比較され、有意な差があったという根拠(証拠)があるということです。よく医学などの世界で使われる言葉ですね。
子供の目の前に人参をぶら下げるのは御法度?
つまり、よくある
「宿題終わらせたら、おやつあげる。」
「テストで◯点取ったら、ご褒美に◯△を買ってあげる。」
というものです。ご褒美作戦ですね。
「勉強はするのが当然。ご褒美で釣るなんてとんでもない。」
「1回や2回はいいかもしれないが、長続きしない。」
「ご褒美がないと、勉強しない子になる」
ご褒美作戦には、いつもこのような反論が聞こえてきます。
しかし、このご褒美作戦は、科学的根拠に基づき、子供の成績を上げることがわかっています。
「テストでいい点数取ったらご褒美」と「宿題終わらせたらご褒美」はどっちが良いか?
ご褒美作戦は、子供の成績を上げるのですが、何に対してご褒美を設定するかということも実は非常に重要です。
「今度のテストで90点以上取ったら、おもちゃを買ってあげるよ。」
「問題集を今日ここまで終わらせたら、おもちゃを買ってあげるよ。」
さて、どちらが効果的、つまり子供の成績を上げるでしょうか?
答えは後者です。もちろん前者の方が高価なおもちゃであってもです。
前者は、「頑張るけど、頑張ってもテストで失敗したら買ってもらえない。」つまり、結果を出さないといけない不確実な要素があるのに対して、後者は、やれば貰えるという確実性がある、そして、今日それが達成できるという点が異なりますね。
目の前のことをコツコツと確実にこなせるようになり、結果気づいたら成績が上がっているということです。
ですので、ご褒美作戦をするならば、成績などの結果ではなくて、やったことに対してするのがより良いのです。
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褒めて育てるのは正しいのか?
「本当に、ダメな子だ。」
「何をやっても、ダメだ。」
「誰に似たんだ?」
こんなことを言って育てられて子供と、褒められて育てられた子供のどちらの成績が伸びやすいかは、明らかに褒めらて育てられた子供です。
ただし、単に褒めればよいわけではないのです。
「◯◯君、よく頑張ったね!」と、頑張ったことを褒める。
どちらが、子供の成績を伸ばすでしょうか?
答えは、後者です。
前者の場合、ナルシストが育つ可能性があります。次に頑張るきっかけにはならないんですね。逆に、次に悪い点数を取ったらどうしよう、もう褒めてもらえないんじゃないかと子供は考えるようになります。
ところが後者は結果ではなく、頑張ったことを褒めているので、成績が悪くても次も頑張れるのです。その積み重ねが、成績を上げることになります。
参考文献)学力の経済学
まとめ
これらのことは、別に成績を伸ばすことのみの話ではなく、さまざまなシーンで子供を伸ばす教育法となります。
例えば、私の場合、こないだ3歳になったばかりの息子がいるのですが、最近水泳教室に通い始め、毎回のように、ただ一人プールで大泣きをしています。
「プールで泣かずにちゃんと泳げたら、おやつ食べようね。」
「プール頑張ったら、おやつ食べようね。」
もう大丈夫ですね。あなたがどういう教育方針であれ、科学的根拠に基づいた正解は3つ目です。
ぜひ明日からの教育に用いてみてください^^。
by kudi