冬休みの宿題に「書き初め」が出ると、筆の準備や半紙選び、書き方まで、親も戸惑うことが多いものです。特に毛筆を習い始めたばかりの子供は、どこから手をつけてよいかわかりません。
この記事では、小学生の冬休みの書き初め宿題を、筆の持ち方・お手本の見方・清書の進め方の順に整理しました。
- 書き初めの宿題に取りかかる前の準備
- 筆の持ち方・姿勢の基本
- お手本の見方と、練習から清書までの進め方
- 親ができる声かけのコツ
書き初めの宿題が出たら、最初に確認すること
書き初めの宿題は、学校や学年によって、課題の文字や用紙、提出方法が違います。まず次の点を、配布されたプリントで確認しましょう。
- 課題の文字(学年ごとに指定された文字や、好きな言葉を選ぶ場合もあります)
- 用紙の種類・大きさ(半紙か、条幅紙か)
- 提出日と、名前を書く位置
- 下敷きや文鎮、墨汁など持ち物の指定
文部科学省の学習指導要領では、毛筆を使った書写の指導は、小学3年生以上の各学年で行うとされています。そのため、3年生以上の子は、学校の書写の授業でも使った筆と同じ道具で取り組むと、感覚をつかみやすくなります。
準備する道具
| 道具 | ポイント |
|---|---|
| 筆 | 学校で使っているものがあればそれを使う。穂先をほぐして、墨をなじませる。 |
| 墨汁 | こぼれにくい容器を選び、使う量だけ硯や墨池に出す。 |
| 半紙 | 練習用はたっぷり用意しておく。清書は課題の指定に合わせる。 |
| 下敷き | 机や床が汚れないよう、毛氈(フェルト)や新聞紙を使う。 |
| 文鎮 | 半紙がずれないよう、上部を押さえる。 |
| お手本 | 学校から配られたものを、見やすい位置に置く。 |
服や床に墨がつくと落ちにくいので、汚れてもよい服に着替えて、床には新聞紙やビニールシートを敷いておくと、親も落ち着いて見守れます。
筆の持ち方と姿勢の基本
学習指導要領では、低学年の書写の目標に、姿勢や筆記具の持ち方を正しくすることが挙げられています。毛筆でも、鉛筆と同じように、正しい姿勢と持ち方が土台になります。
姿勢
- 背筋を伸ばして、いすに深く腰かける
- 足の裏を床につけ、おなかと机の間にこぶし1つ分ほどのすき間をあける
- 半紙の正面に体を向け、お手本は見やすい位置に置く
筆の持ち方
- 筆は、鉛筆を持つときよりも、少し高めの位置を持つ
- 筆を立てて持ち、穂先が紙にしっかり当たるようにする
- 手首は机につけず、軽く浮かせて、腕全体で動かす
- 力を入れすぎず、親指と人さし指でやわらかく支える
筆を寝かせて持つと、穂先が半紙に当たる面が広くなり、線が太くなりすぎる原因になります。教科書会社の資料でも、第3学年の毛筆教材では「筆の持ち方」「うでの使い方」などの基本から確認するようになっています。学校で配られた教科書や手引きを見ながら、一緒に確認しましょう。
お手本の見方
お手本を「なんとなく見る」だけでは、上達しにくいものです。次の3点に分けて見ると、子供もポイントをつかみやすくなります。
- はじめの位置: 半紙のどこから書き始めているか
- 線の太さと長さ: 太い線と細い線、長い線と短い線の違い
- 文字同士のすき間: 縦に並べたとき、文字の大きさと間隔がそろっているか
「ここがお手本とそっくりだね」と、できているところから声をかけると、子供のやる気が続きます。
練習から清書までの進め方
| 順番 | やること | めやす |
|---|---|---|
| 1 | お手本を見て、指で空書き(空中に書く)する | 数回 |
| 2 | 新聞紙や古い半紙で、水だけまたは墨で練習する | 好きなだけ |
| 3 | 半紙に練習し、1枚ごとに「いいところ」を1つ見つける | 10枚ほど |
| 4 | 練習した中で一番よい1枚を、お手本として手元に置く | 1枚 |
| 5 | 清書。名前は最後に落ち着いて書く | 2〜3枚書いて選ぶ |
練習の枚数は、子供の集中が続く範囲で調整してください。長時間続けるより、1日に短い時間を数回に分けた方が、疲れずに上達することが多いです。
清書で気をつけたいこと
- 名前は、字の大きさや位置が決まっている場合が多いので、プリントを再度確認する
- 墨がたれた場合は、無理に直さず、書き直しを考える
- 乾く前に重ねない。乾いたら、折り目をつけずに保管する
親ができる声かけのコツ
- 「ここがダメ」より、「この線がいいね」と良い点から伝える
- 書き直しを何度もさせず、1回ごとに「次は○○に気をつけてみよう」と1つだけ伝える
- 最後は、子供が選んだ1枚を提出する。親が選ばない
詩やポスターなど、ほかの宿題でも、親の声かけの考え方は似ています。詩の書き方は小学生の詩の書き方|夏休みの宿題のテーマ例・書き出し・短い例文と声かけのコツ、ポスターの描き方はポスターの描き方を小学生向けに解説!下書き・色ぬり・文字のコツと配色も参考になります。夏休みの宿題全体の進め方は【まとめ】小学生の夏休みの宿題のコツ|ポスター・詩・人の描き方の進め方にまとめています。
よくある疑問(Q&A)
Q. 書き初めは、いつ書くものですか?
一般に、1月2日に書く風習があるといわれますが、学校の宿題として出る場合は、冬休み中の都合のよい日に取り組んで構いません。提出日に間に合うよう、計画を立てましょう。
Q. 毛筆が初めての低学年は、どうすればよいですか?
学校の指示に従いますが、まず鉛筆やペンで文字の形を確認し、水書用筆や太めの筆ペンで線を引く練習をしてから、墨に移ると進めやすくなります。
Q. 墨のしみが服についてしまいました。
墨汁は時間が経つと落ちにくくなるため、すぐに水で洗うのが基本です。素材によって対処が変わりますので、洗濯表示を確認してください。