「フェルトをミシンで縫いたいけれど、針や糸は何を使えばいいの?」「縫っているうちにずれてしまう…」と悩む方は多いようです。フェルトは切りっぱなしでほつれにくい反面、厚みや毛羽があって、普通の布と同じ感覚で縫うと縫い目が乱れることがあります。

この記事では、ミシンメーカーの公式情報で確かめられた範囲の針と糸の目安に加えて、ずれを防ぐ下準備や仕上げのコツをまとめます。

この記事でわかること

  • フェルトをミシンで縫うときの針・糸の目安(ブラザー公式FAQの適合表をもとに)
  • ずれない・縫い目がきれいになる下準備とコツ
  • ミシンで縫わないほうがよい場合と、手縫いに切り替える目安

フェルトをミシンで縫うときの基本の考え方

ミシンメーカーのブラザーの公式FAQでは、布の厚さに合わせて針と糸を選ぶのが基本とされています。薄い布には細い針と細い糸、厚い布には太い針と太い糸、という考え方です。フェルトそのものについての専用の記載は見当たりませんでしたが、厚みのある布地として、この適合表を目安にできます。

フェルトは商品によって厚みが違います。1枚で縫うのか、2枚3枚と重ねて縫うのかでも、ミシンにかかる負担は変わります。まずは端切れで試し縫いをして、縫い目の様子を見るのがいちばん確実な方法です。

針と糸の選び方の目安

ブラザーの「布地と糸と針の適合表」(公式FAQ)では、布地の厚さ別に次のような組み合わせが示されています。

布地の区分 ミシン糸の番手 針の番手 縫い目の長さ
薄地 ポリエステル糸60〜90 9〜11番 1.8〜2.5mm
普通地 ポリエステル糸60〜90 11〜14番 2.0〜3.0mm
厚地(キルティングなど) ポリエステル糸60 14〜16番 2.5〜4.0mm

※上の表はブラザーの家庭用ミシンの目安です。お持ちのミシンの取扱説明書も確認してください。

フェルトを1枚で縫う程度なら普通地、重ねて厚みが出る場合は厚地の欄を参考にする、という使い方になります。厚い布を細い針(9〜11番)で縫うと針が折れたり曲がったりするおそれがあるとも案内されています。

糸の太さの注意

同じFAQでは、20番以下の太い糸は故障の原因になるため使わないよう注意されています。「フェルトは厚いから太い糸のほうがいい」と考えて極端に太い糸を選ぶと、ミシンを傷めることがあります。

針の交換の目安

布に刺さるときに普段と違う音がする、目とびが起きる、といったときは針の先が傷んでいる可能性があるとされています。フェルトを縫っていて縫い目が急に乱れたら、針を新しいものに替えてみましょう。

ずれない・きれいに縫うためのコツ

1. 縫う前にしっかり固定する

フェルトは表面が少し毛羽立っていて、重ねると下の1枚が引っぱられてずれやすくなります。まち針やクリップで、縫い線の近くを数か所とめておきましょう。まち針を使う場合は、ミシンの針に当たらない向きでとめ、縫いながら外していくと安全です。仮止めに手縫いの粗い縫い目(しつけ)をしておく方法もあります。

2. 縫い目は少し粗めに

ブラザーのFAQには、薄い布は縫い目を細かく、厚い布は縫い目を粗くすると案内されています。フェルトでは縫い目を細かくしすぎると針穴が詰まって生地が傷みやすくなるため、粗めに設定すると縫いやすくなります。

3. 始めに試し縫いをする

実際に使うフェルトの端切れと糸で試し縫いをして、糸調子や縫い目の長さを調整するよう、公式FAQでも勧められています。作品と同じ枚数に重ねて試すと、本番で失敗しにくくなります。

4. 押さえ込まず、手で添える程度に

厚みのある布を無理に押し込むと、針が折れたり曲がったりしてケガの原因になるとされています。布は送り歯に任せて、手は方向を整える程度に添えるのがポイントです。縫い始めに布が送られないときは、押さえのかかと部分の下に同じ厚さの布や厚紙を置く方法が紹介されています。詳しくは厚い布地を縫うときのヒント(ブラザー)をご覧ください。

5. 厚さの限界を知る

同じFAQでは、6mm以上の厚地は縫わないよう案内されています。フェルトを何枚も重ねてバッグの持ち手やマスコットの縁をつくるときは、厚くなりすぎていないか確認し、縫いにくそうな部分は手縫いにしましょう。

ミシンが向く作品・向かない作品

  • 向く:コースター、ポーチ、ミニバッグなど、まっすぐな縫い線が長い作品
  • 手縫いが向く:ごく小さなパーツ、細かいカーブ、綿を詰めるマスコットの縁など

おままごと用のエビフライのように小さくて丸い形は、手縫いのかがり縫いやブランケットステッチのほうが向いています。作り方はフェルトで作るおままごとエビフライの作り方!縫うだけで簡単(動画あり)でご紹介しています。

子ども用のフェルトミシンという選択肢

家庭用ミシンを出すのが大変という場合や、子どもと一緒に作りたい場合は、糸を使わない子ども向けのミシンもあります。仕組みや使えるフェルトについてはフェルティミシンの仕組みとは?市販のフェルトは使える?口コミと作品例で詳しくまとめています。

よくある疑問(Q&A)

Q. フェルトを縫うとき、ミシンの針は何番を使えばいいですか?

ブラザーの公式FAQの適合表では、普通地が11〜14番、厚地が14〜16番とされています。フェルトの枚数や厚みによって選び、まず端切れで試し縫いをしてください。メーカーや機種により異なるので、お手持ちのミシンの取扱説明書もあわせてご確認ください。

Q. 縫い目が飛ぶのはなぜですか?

針と糸の組み合わせが合っていない、針が曲がっている、針先が傷んでいる、などが考えられます。公式FAQでも、目とびが起きるときは針の曲がりの可能性があるとされているので、まず針を替えてみましょう。

Q. 糸は何番を使えばいいですか?

ブラザーの適合表では、普通地〜厚地でポリエステル糸の60番が示されています。20番以下の太い糸は故障の原因になるため使わないよう注意されています。

Q. 縫う途中でフェルトがずれます。

縫い線の近くをまち針やクリップで数か所とめるか、粗い手縫いで仮止めしてから縫いましょう。縫い目を少し粗くするのも効果的です。

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※ミシンの針・糸の番手はメーカーや機種によって異なります。最終的にはお手持ちのミシンの取扱説明書とメーカーの案内でご確認ください。