子供は就学年齢に達したら学校に行くのが当たり前・・・日本人のほとんどがそう考えるのではないでしょうか。
しかし、ここイギリスでは、学校に行かない選択もあります。
子供の教育を家庭を拠点として行うシステムがあり、ホームエデュケーションと呼ばれています。
しかし、このホームエデュケーション、実際どの様に行われているのでしょうか?そうした理由は?などなど疑問も多いものです。
そこで、ホームエデュケーションのシステムや選択肢があるという事のメリットなどをお伝えできればと思います。
ホームエデュケーションにした理由は?
イギリスでは子供をどの様に教育させるかを選ぶ権利があります。
学校に行かせる義務はありませんし、その事は法的にも認められています。
家庭での子供の教育はホームエデュケーションと呼ばれて、イギリスでは大変浸透している教育法の一つです。
- 国の決めた教育カリキュラムに疑問を感じた。
- 一度は学校に通わせたが、子供が馴染まなかったり、いじめを受けてしまった。または不登校になってしまったため。
- 自由主義、ヒッピー的な考えや自分なりの人生観があるため。
私も知り合いに何人かこの選択をされた親御さんがいます。
その方達に共通して言えるのは、皆さん自分の考えをはっきり主張でき、独自の人生観を持っています。
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ホームエデュケーションとは? どの様に教育するの?
教育熱心なお宅は、家庭教師をつけて取り組む事もありますが、大抵は、親が自ら子供に勉強を教える事が多いようです。
このように考えても、親御さんは高学歴の方達が多く、教える事に何も問題が無いのも大きな特徴かもしれません。
また、両親のどちらかが完全に在宅可能、子供の教育に100%携われる環境も必至条件です。
やはり、学習面を重視することは避けられないようですが、かなり自由にさせている方も多いです。
ちなみに、私の知り合いの方は、郊外に大きなワイルドなお庭があり、そこで子供と野菜や果物を一緒に育てたり、敷地内の川で泳いだりして過ごしている事も多いようです。(笑)
しかし、一般的には、家庭学習+課外活動を重視されているようです。
例えば、ホームエデュケーションのグループでの交流で、ミュージアムやギャラリーへ行ったり、キャンプをしたり。子供が孤立しないように考えられている面も多いようです。
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ホームエデュケーションのメリットは?
上記で述べた知り合いのお子さんは、最初はうちの子供と同じ学校に通っていました。
その頃は、何だかいつも不機嫌そうな印象で学校に馴染む事も出来ず、学校から親への呼び出しも多い日々のようでした。
そのような状態が続く中、ご両親の判断でホームエデュケーションに切り替えました。
この時私が思ったのは、この選択できるというシステムの凄さです。
いくら頑張っても学校生活に馴染めない、周りにも迷惑を掛けてしまう・・・子供と親の苦悩は大変なものだと思います。
そんな時に学校が全てではないという選択肢があったら・・・。この事に救われた親子も多いのでは。と感じたからです。
実際、今も顔を合わせることもあるこのお子さん。本当に変わりました。
とっても柔らかい表情になり、以前の不機嫌さは全く感じません。この子にはこの選択があっていたのだと感じます。
最後に
自分の子供が学校に上がる時、このシステムが頭をよぎりました。
しかし、家庭内で既に日本語を教えていた私には、これ以上自分の子に何かを教える事は難しいと判断しました。
幸いにも子供は学校が大好きで、毎日楽しく通っています。
しかし、そうでない、そうでなくなった時に他の選択肢があるという事は大きい意味を持つと思います。
人生においても選択肢があるというのは、可能性を伸ばし、心に余裕をもたらしてくれると思います。
賛否両論でしょうが、日本の教育システムも、もう少し柔軟な考えがあっても良いと思うのは、私だけでしょうか。
あやより