私の娘は泣きすぎて、たまに嘔吐をします。産まれて1ヶ月くらいの頃には、母乳をよく吐き出していました。
でも、一体子どもの嘔吐ってどこまでが病院に行ったらいいものかご存じですか?
今では「#8000」に電話をすると、病状を告げると病院に行ったら良いのか教えてくれますが、電話をせずに予備知識として知っておきたい!というママもいらっしゃると思います。
今回はそんな嘔吐についてまとめています。
- 嘔吐の原因
- 様子を見ていい場合
- 受診をした方がいい場合
- 対処法
もまとめていますので、こちらの記事は嘔吐の時は必見です!
子どもの嘔吐の原因!様子を見ていい場合
- いつ乳
- 食べ過ぎ・泣きすぎ
- 咳
- 便秘
いつ乳
「いつ乳」とは飲んだおっぱいを口からダラダラ流してしまうことです。こちらの原因は、1回の母乳の量が多かったり、ゲップがきちんとされていない場合になります。
特に多いのが0歳児の赤ちゃんです。だいたい7ヶ月頃まで続きます。自分で座れるようになると、吐かなくなります。
ただ、中には「肥厚性幽門狭窄症」という、胃の出口の筋肉が分厚くなって、胃の中のミルクが十二指腸に流れていかなくなる病気もあります。
この場合は生後2~3週間でミルクを吐き出すので、注意して見てあげて下さいね!
見分けるポイント
- ミルクを飲んだ後、噴水のようにピューッとミルクを吐く。
- 嘔吐した後はお腹が減ってミルクを欲しがる。
- だんだん嘔吐の回数が増えてくる。
- 体重が増えない。または減っている。
- 胃酸がなくなって体液がアルカリに傾くので、呼吸が浅くなる。
食べ過ぎ・泣きすぎ
子どもは食べ過ぎや泣きすぎでも嘔吐をします。これは胃に腹圧がかかることが原因です。それなので、特に心配はいりません。
「指しゃぶりやオモチャを舐めて嘔吐する」のも心配のいらない嘔吐です。喉の奥に刺激がかかり、オエッと嘔吐をしてしまいます。こちらは反射的な嘔吐です。
- 食べ過ぎ
- 泣きすぎ
- オモチャや指しゃぶり
の場合でも、この嘔吐は特に問題はありません。すぐにケロっとして、遊んでいるようなら、様子を見ましょう。急いで病院へ駆け込むほどのものでは無いです。
咳
咳こんでしまって、嘔吐することもあります。原因は「痰を出そうとして、胃に腹圧がかかってしまうから」です。
喘息との見分けのポイント
喘息と違うのは、嘔吐した後に咳が落ち着くことがあります。理由は「気道を塞いでいた痰が外に出ると、楽になるから」と言われています。
対処法
- 落ち着いたら、白湯を少しずつ飲ませる。
- 部屋が乾燥しないようにする(部屋の湿度をあげるなど)。
便秘
意外かもしれませんが、便秘も嘔吐の原因になります。子どもは消化機能が未熟なため、便秘は起こりやすくなっています。
見分けるポイント
- 下痢がなく、腹痛だけある。
- 当日、まだ排便していない。
- 排便が数日間無い。
- お腹をさすると硬く張っている。
対処法
- 子どもを仰向けに寝かせ、お腹を「の」の字にマッサージをする。
- 冷たい水をコップ1杯飲ませる。
- 浣腸をする。
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子どもの嘔吐の原因!受診したほうがいい場合
- 急性胃腸炎
- 脳の疾患
- 腸重積
- アセトン血性嘔吐症
- 頭を強く打つ
- 喘息発作
急性胃腸炎
嘔吐で特にお医者さんに行かれる方が多いのが「急性胃腸炎」。
症状
気持ちが悪く、お腹の重苦しい痛みがしくしくと続く、しんどい病気なんです。
吐くのはだいたい半日ぐらいで、 後から下痢をともなってきます。
「急性胃腸炎」で、夏場に多いのが細菌性の胃腸炎の「食中毒」。冬場に多いのが、ウイルス性胃腸炎の「ロタウイルス」、「ノロウイルス」、「アデノウイルス」などです。
ウイルス性胃腸炎は0~2歳に最もかかりやすいと言われています。
脱水にならないためにオススメな飲み物
- 薄めの番茶
- 白湯
- 薄めたミルク
- 子供用のイオン飲料
- 薄めた大人用のイオン飲料
脱水がひどくなると出る症状
- 倦怠感が強くなり、ぐったりしている。
- 血の巡りが悪くなり、顔面蒼白になる。
- 体内の水分が少なくなるので、おしっこの量が減る。
関連記事:嘔吐したときの子供の水分補給のポイント!、ノロウイルスで子供が嘔吐、消毒の方法
脳の疾患
脳の疾患の症状にも嘔吐があります。この場合、以下に挙げる他の症状も一緒に出ることがありますので、注意してください。
「単純ヘルペス脳炎」や「インフルエンザ」、「風疹」、「麻疹」が原因で起こる急性脳炎もあるので、少し前にその病気にかかったお子さんは特に注意が必要です!
症状
- 嘔吐
- 吐き気
- 発熱
- 頭痛
- 言葉がうまく出ない
- 手足がしびれる
髄膜炎かも?
髄膜炎は風邪と症状がよく似ています。
初期段階では、発熱や頭痛、嘔吐、腹痛や下痢などが現れます。しかし、この段階ではなかなか気づかず、医師が血液検査をしても、なかなか分かりづらい病気です。
悪化してから、痙攣や意識が朦朧としてから気づくことが多いです。
見分けるポイント
- 首の後ろが硬くなって曲げにくくなる
- おでこの上の方にある大泉門が張っている
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腸重積
生まれたばかりの赤ちゃんから2歳までの子どもに多い病気。いきなり吐いてしまう子もいますが、それだけでは腸重積とは判断できないですね。
いつもとは明らかに違う激しい泣き方に、以下のような症状がある場合は腸重積を疑ってもいいでしょう。
症状
- 激しい腹痛。
- 突然、気が狂ったように泣き出し、落ち着いたと思ったら、また泣き出すことを繰り返す。
- 嘔吐
- 血便
こちらの病気は早めに見つかると、肛門から圧力をかけて治りますが、遅いと外科手術が必要になります。それなので、おかしいなと思ったら、病院に早めに行きましょう!
アセトン血性嘔吐症
昔は自家中毒と言われていたこの病気。私は小さい頃、この病気になっていました。2~10歳くらいの子どもがかかりやすいと言われています。乳児には見られないことも特徴のひとつです。
症状
主に吐き気や腹痛の症状が出ます。元気にしていた子どもが突然嘔吐を繰り返し、4~5日続いて良くなったと思ったらまた数日後に突然嘔吐する、というのを繰り返します。
こちらの病気は低血糖になることもあります。低血糖の時は、脳にダメージをあたえてしまうこともあるので、早急な治療が必要です。
対処法
- 糖の摂取
- 高炭水化物、高タンパクの食事
- 過労にならないように!
糖の摂取
アセトン血性嘔吐症の場合、糖を摂取しましょう!「ぐったりとして吐いている時」は、糖と塩分の摂取が良いですよ~!ただ、たくさんいっぺんに飲ませるのではなく、スプーン1杯を5分に1回のペースであげるようにしましょう。
高炭水化物・高タンパク質の食事
後、夕食を抜かないなども大事ですよ!食事の内容は、脂肪の多いものを少なくして、高炭水化物、高タンパクの食事をすることが良いでしょう。
過労にならないように!
そして、過労にも注意しましょう!疲れ気味のときは早く寝かせたり、休日はしっかり休養させたり、夜ふかしさせないなどの気配りも必要でしょう!
頭を強く打つ
子どもは頭を強く打っただけでも、嘔吐することがあります。
様子を見たほうが良い場合
- 軽い脳震とうを起こした。
- 泣きすぎが原因で嘔吐してしまった。
軽い脳震とうも、脳にダメージを受けていないため予後は良好です。そして、泣きすぎの場合も、よくあることです。
しかし、こういった様子が普段と違う場合に見て欲しい理由は「脳にダメージを受けている可能性があるかもしれないから」なんです。
脳にダメージを受けている場合の症状
- 激しい頭痛を訴える。
- 意識がない・意識がもうろうとしている。
- ずっと機嫌が悪い。
- 嘔吐が激しい。
- 泣いて暴れる。
- けいれんをする。
この場合は脳外科にすぐに行きましょう!
脳出血により、出てくる症状
- 時間の経過と共に頭痛がひどくなっていく。
- 記憶喪失がある。
- 手や足がしびれる。
- 激しく暴れる。
- ろれつがまわらない
- 眠り込むことが多い
頭を打つとよく言われる「これって大丈夫なの?」
- たんこぶが出来たら大丈夫。
- 泣いたら大丈夫。
しかし、最近ではこの考え方は間違っていると言われています。たんこぶが出来ても、泣いても、脳にダメージを受けている可能性はあるようです。
喘息発作
喘息の発作で嘔吐することもあります。その原因は「咳がひどくなると弱々しい呼吸になり、苦しさのあまり気持ちが悪くなるから」です。
対処法
- 腹式呼吸にする。
- 座った姿勢をとる。
- 水分をしっかりとる。
- 発作の原因を取り除く。
- 発作時の薬の吸入や服用。
まとめ
いかがでしたでしょうか?では、今回のまとめをします。
- いつ乳
- 食べ過ぎ・泣きすぎ
- 咳
- 便秘
- 急性胃腸炎
- 脳の疾患
- 腸重積
- アセトン血性嘔吐症
- 頭を強く打つ
- 喘息発作
様子を見ていい、受診したほうが良いと分けて書きました。ただ、様子をみていい場合でも母親の勘でこれは受診したほうがいい!と感じることがあれば、迷わず受診してくださいね。
なんでもなければないに越したことはありませんが、いつも接している母親の勘ってけっこう鋭いものがありますから!