子供が熱を出したときお母さんは看病に大忙し。でもその熱、とても怖いけいれんを引き起こす可能性があることはご存知でしょうか?
筆者は1歳になるころ高熱が原因の熱性けいれんを起こしたことがあり、当時母には「もうダメだ。」と半分諦めて泣かれたそうです。諦められなくて良かったですが(^_^;)
当然病院へ行くとけいれんを抑える薬を処方されますが、その中でも代表的なものがダイアップです。でもけいれんを抑える薬って強いイメージがありますよね。
母親としては大切な子供に飲ませるものだし用途はもちろん、その副作用についても知っておきたいところだと思います。ある程度の作用を知っておくと安心ですからね(^^ゞ
そこで今回はダイアップを飲ませた際にどんな副作用があるのか・どれくらい続くものなのか・副作用が続いた時の受診の目安などについて詳しくお話していきますね。
ダイアップの副作用はいつまで続く?
副作用の出方については個人差も大きいものですが、ダイアップを使用した場合の副作用が1日で抜けるということはないでしょう。
通常子供が熱性けいれんを起こしたとき、まず病院でけいれんを抑えるためにダイアップを使用される場合がほとんどですがその効果の持続時間は8時間とされています。そのため1度ダイアップを挿入してからも熱が続く場合には、効果が切れるタイミングで再びダイアップを挿入するように指示が出ることがあります。
そもそも熱性けいれんは熱が急激に上がって脳の神経が不具合を起こすことによって起きるものなので、その予防策としてダイアップを使用するといった形ですね。ただし、2回目以降は使用については再度医師との相談が必要になります。
予防策としても有効なダイアップですがその副作用の程度は結構長く、2回挿入することで3~4日ほど続く場合が多くみられます。
ただし大人でも眠くなる風邪薬を飲んでも眠くならない人と眠くなる人がいるように、子供の場合も薬の副作用の出方には個人差があります。3~4日で抜ける場合がほとんどですが、もし抜けきらなくても軽い副作用であれば1週間程度は様子をみてあげても良いでしょう。
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ダイアップの副作用にはどんなものがある?
ダイアップの副作用には
- ふらつき
- 眠気
- 目がすわる(虚ろな状態)
- 不機嫌等の興奮
といった症状が挙げられます。
基本的には眠気とふらつきが多く見られる症状ですが、安全性の高い薬のため決められた範囲で使用するかぎり重い副作用の心配はいりません。
1度けいれんを起こしたことがある子供の場合、次に体調を崩し熱を出した際に「またけいれんを起こすのでは・・・」といった心配から長期的にダイアップを使用する方もいますが、長期間にわたって大量に使用することで稀に薬の使用がやめられなくなるといった薬物依存に陥ることがあるので、使用する期間については医師とよく相談のうえで決めるのが良いでしょう。
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こんなときは受診を!
上記でも述べたように熱性けいれんの副作用は個人差はあれど通常3~4日で治まってきますが、ダイアップに解熱効果はありませんので5日以上熱が続く場合やふらつきなどの副作用が5日以上続いたりするようであれば再受診すると良いでしょう。また、眠気ふらつき以外に嘔吐といった症状が出てきた時には必ず再受診するようにしましょう。
また、5日以上続いていなくても心配だと思ったら受診することで安心できますので、少しでも気になることがあればお医者さんに相談してみましょう。
ここで、もう一度けいれんが起きた時の対処法もおさらいしておきましょう。
まずは様子を見る
この時けいれんが始まった時間をみて、どれくらい続いたか時間をはかります。また、嘔吐などの症状を伴うかも観察しておきましょう。
次に危険がないようにする
きつくないように衣類を緩め、吐いてしまった際に吐き戻したものが喉に詰まらないように顔を横に向け静かに寝かせましょう。
けいれんが落ち着いたら受診をする
夜間にけいれんを起こした場合には翌朝に受診すると良いでしょう。ただし、けいれんが10分以上続く場合や頻繁に起きる・左右どちらかだけに起きる・意識が戻らないといった場合には複雑性熱性けいれんからてんかんに繋がるケースもあるので出来るだけ早く受診しましょう。
また、ダイアップは2回目挿入後はそこから発熱が続いたとしても原則それ以上の使用は必要でないとされているため、心配な場合は受診して医師と相談の上その後の使用について確認すると良いでしょう。
まとめ
今回は熱性けいれんについてお話してきましたが、熱性けいれんは6ヶ月から5歳くらいまでのお子さんにみられ、その数は全体の5~10%で大半は1度きりで収まります。2回以上けいれんを起こす子供はその半数といわれています。
また家族の中でけいれんを起こしたことがある場合、遺伝からけいれんを起こしやすいと考えられ予防としてダイアップを処方されることもあります。
万が一のために常備しておくと安心な薬ですが
- ふらつき・眠気などの副作用がある
- 使用後の副作用の期間は個人差もあるが1週間程度みてあげる
- 2回目以降の使用は医師と相談して決める
- 長期間大量に使用すると稀に薬物依存症になることがある
上記の副作用を知った上で用法を正しく守って使用してあげてください。
この記事をみて「怖い薬」と感じてしまう方もいるかもしれませんが、短期の使用ではそこまで重度な副作用の心配はありません。きちんと副作用を知り、医師との相談のうえ大切な子供に必要かどうかを判断してあげてくださいね(^^)/