赤ちゃんを見ている時、
「あれ?なんだか呼吸が荒いかも?」
と思ったことはありませんか?
もしかして苦しいのかな?
大丈夫なのかな?
と心配になる気持ち、よくわかります。
お母さんにとってはすごく気になることですよね。
かといって、それだけで病院に連れて行くのも、他の病気をもらってしまいそうだし・・・
もし先生に、「そんなことで来るな」と言われたらどうしよう...と私も悩みました。
そこで、今回は赤ちゃんの呼吸について
- 正常な呼吸数
- 呼吸が早い原因
- 心配な呼吸
- 不規則な呼吸
などをお話ししたいと思います。
赤ちゃんの呼吸数ってどれくらい?
赤ちゃんの1分間の正常な呼吸数は以下の通りです。
- 生後〜1週:50以下
- 1週〜1ヶ月:40以下
- 1ヶ月〜1歳:34以下
- 2歳〜5歳:22以下
- 6歳〜12歳:18以下1)
生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ体が未熟です。
そのため1回1回の呼吸で吸い込める空気の量もとても少なく、呼吸をたくさんすることで、体に酸素を取り入れているのです。
大人の呼吸数が1分間に12〜18回2)なので、比べるとかなり多いように感じますが、呼吸が多く感じるのは普通のことなのです。
関連記事)赤ちゃんの無呼吸の原因 乳幼児突然死症候群との関係は?
赤ちゃんの呼吸数が早い!原因は?
- 泣いた直後
- 授乳の後
- 手足をバタバタしたりのけ反ったり、体を動かした時
- 鼻がつまっている時
簡単な動作でも、赤ちゃんにとっては運動のようなもの。
大人でも呼吸数は、常に一定しているわけではありませんよね?
赤ちゃんの呼吸も、その時々に応じて変動します。
早いかなと感じても、しばらく様子をみて落ち着くようなら心配ありません。
我が子は、授乳中によくハアハアしていました。
「そんなにお腹すいてたのか〜興奮しすぎだよ。」
と思っていましたが、一生懸命飲んでいるだけだったのですね。
ちなみに、今でもかなりの食いしん坊ではありますが・・・
鼻づまりが原因の場合には、鼻をきれいにすることで改善できますね。
赤ちゃんの鼻はつまりやすいですが、あまりにも頻繁につまってしまうようなら、一度受診することをオススメします。
[adsense]
注意が必要な呼吸ってある?
呼吸が普段に比べてとても荒い
1分間に、
- 新生児で60回
- 乳児で50回
- 幼児で40回以上
このような場合に、呼吸が早いと判断されます。
とくに、おとなしくしている時や、寝ている時に早いかな、と感じた場合には目安としてください。
せき込んでいたり、いつもと違う音がする
この場合に疑われるのは、誤飲です。
赤ちゃんが飲み込んでしまった異物が気管をふさいでいる場合があります。
また、ぜんそくの疑いもあります。
早い場合には、生後2.3ヶ月から症状の出る子もいます。
夜に呼吸の乱れが続く場合には、ぜんそくを疑う必要があります。
肋骨の間や下の部分がへこむ
陥没呼吸の可能性があります。
呼吸をする時に、鼻から空気が入る前に胸がへこむことで起こるものです。
病気でなくても、軽度の陥没呼吸をする子もいます。
気づいたらまず一度医師に相談してくださいね。
お腹と胸が同時に動いていない
正常であれば、呼吸に応じて、お腹と胸は同時に上下しますよね。
ところが、「お腹が上がるのに胸は下がる」というように、お腹と胸が逆に動く状態をシーソー呼吸といい、注意が必要です。
唇や顔色が青紫色をしている
酸素不足の状態になっています。
チアノーゼと言われる症状ですね。
泣き過ぎた時にも起こることがありますが、その場合には赤ちゃんが落ち着くことで治まります。
激しく泣いたりしていないのに、荒い呼吸でチアノーゼが見られる場合には、早急に医師の診察を受けてください。
うなるような声がしている
息をはく時に、声門が狭められることで、うなり声やうめき声のような音がする状態を呻吟(「しんぎん」苦しく呻くこと)といいます。
原因を調べるために検査を受ける必要があります。
関連記事)赤ちゃんが唸る原因は?問題はないの?
呼吸が不規則、大丈夫なの?
赤ちゃんは、肺などの呼吸器官が未熟なだけでなく、脳にある呼吸中枢も未熟です。
そのため、呼吸が早くなったり遅くなったりするのは、珍しいことではなく、むしろ普通のことなのです。
また、呼吸をしない状態が数秒続くこともありますが、多くの場合には自然と再開するので、すぐに慌てなくても大丈夫です。
ただし、
- 呼吸の止まった状態が20秒以上続く
- 短い時間でも唇や顔色が悪くなる
のような場合には、一度受診し、原因を突き止めることをオススメします。
参考文献:
1)日本小児感染症学会若手会員研修会第 4 回安曇野セミナー 小児 SIRS・sepsis 基準を活用しよう
2)病気がみえるvol.4呼吸器P46
最後に
- 赤ちゃんの正常な呼吸数は、1分間に30〜50回
- 泣いたり手足を動かすだけで早くなる
- 1分間に60回以上の早さは要注意
- 音、胸とお腹の動きに注意して
- 唇や顔の色の変化に注目しよう
- 赤ちゃんの呼吸は不規則なもの
- 無呼吸に気づいても焦らずに
お母さんが、赤ちゃんの変化に気づいて不安に思うのは、当たり前のことです。
とはいえ、お母さんがいつも不安でいては、赤ちゃんも不安になってしまうでしょう。
生後3〜4ヶ月頃から、体の発達にともなって、次第に呼吸は安定していきます。
我が子の呼吸も、3ヶ月を過ぎた頃から徐々に落ち着きました。
その後もたまに早いかな?と思っても、たいていは鼻がつまっているのが原因で、かわいいいびきを楽しむ余裕も持てるようになっていきました。
神経質にならずに、落ち着いて赤ちゃんの様子を見てあげてくださいね。