読み書き障害(読字障害)、なかなか文字を覚えられなかったり、音読があまりに下手だった場合、「あれ?なんだかおかしい。」
そう親や教師が気づき、検査をして診断がつくことがほとんどです。

実際、小6の我が子も読字障害と診断されました。

詳しくは、こちらに記載しています。

関連記事)読み書き障害とは?診断までの流れを実際の経験ブログとして

ですが、診断されたら終わりではありません。

その後も続く学校生活。

親としてどう支援したらいいのか、どのようなトレーニング法があるのか、そうお悩みの方も多いと思います。

そこで、実際にうちの子がやった方法に限定し、いくつか方法を紹介したいと思います。

読み書き障害の子に対する

  • 支援
  • トレーニング法

を、体験談を交えつつ、お話ししますね。

一つの参考になれば幸いです。


読み書き障害の支援とは?

通常、学習障害である読み書き障害は、知的・情緒のどちらも当てはまらない場合、通常学級となることがほとんどです。
(知的・情緒が伴ったり、親や本人が強く望み、申請が降りると、支援学級も可能。)

そんな中、どのような支援があるのか、どのような支援を学校側にお願いしたらいいのか、いくつか紹介したいと思います。
  • 文節で区切る
  • 分かち書き
  • 拡大文字
  • カラールーペ
  • 読み上げ機能タッチペン

(※ただし、どのような支援を行うのか、まずは担任を含む学校側と話し合いをすることは必須です。)

文節で区切る

単語・熟語・文節の区切りがわからない、息継ぎの場所がわからない、といった問題もあるのが、この読み書き障害の特徴でもあります。

そのため、文節ごとに区切ってやると、そこがわかりやすくなります。

射線を引く、丸で囲むなど、方法はありますが、我が家では時間割を見て、次に習うページに私が射線を引いてやっていました。

分かち書き

単語と単語の間にスペースがあり、読みやすくしたものが、分かち書きです。

学校には、分かち書きの教科書も用意してあります。

それを、コピーしてもらい使うことで、「詰まった文字は読みにくい」といった問題を解消できます。

実際、我が子も「詩」は読みやすく、長く続く「文章」は読みにくいといったことがありましたので、この分かち書き教科書のコピーをお願いしました。

5年生の頃は、分かち書き教科書のコピーをうちの子にだけ用意されていましたが、6年生の担任はクラス全員に「こういうのがあるけど欲しい人」と聞き、欲しいと言った子全員に用意してくれているそうです。

結果、読み書き障害はなくても、「すごい読みやすい」と言う子もいて、先生も「1枚コピーするのも数枚コピーするのも変わりませんから」と言ってくださり、我が子が特別視されることもなく助かっています。

拡大文字

分かち書きとは別に、通常の文字よりも、拡大してある教科書やテストなんかもあります。

これも学校側には用意されているというものなので、先生にお願いし、教科書をコピーしてもらったり、テストは拡大プリントでお願いすることが可能です。

読み書き障害のある子は、一点に集中して詰まった文章を読むのが苦手だったり、形をとられるのが困難だったりするので、通常のものよりも脳の負担が軽くなるそうですよ。

拡大教科書と、通常の教科書を比べると、これくらい大きさの違いがあります。

ですが、大きい方も、ランドセルにピッタリ入るサイズになっています。

また、文字が濃く太く書かれているので、見やすくなっています。

カラーバールーぺ

これは文字を読む際に、読みたい場所に当てることで、文字が拡大される上に、蛍光ペンがひかれたように強調されて見えるというものです。

一文にのみ注目して見えるため、読みやすい上に、拡大されて見えるので、脳の負担を軽くすることができます。

これを購入する前は、画用紙の真ん中をくり抜いて、一文だけに注目できるよう手作りしていましたが、こちらはさらに拡大されて見えるので便利です。

読み上げ機能タッチペン

ネットで注文できる読み上げ機能タッチペンは、いくつか種類がありますが、文部省のページにいくつか掲載されているのでご覧ください。

文部省

うちの子は、この中でも茨城大学のペンでタッチすると読める音声付き教科書を利用しています。

茨城大学

専用教科書(拡大タイプもあります)とタッチペンを注文し、専用教科書(見た目は学校で使っているものと全く同じもの)をペンでタッチすると、読み上げてくれるというものです。

また、専用シールがついており、音声を入力・録音・再生することも可能で、その使い方は無限大。

うちの子は作文を書くときなど、考えながらスラスラ書くということが苦手なので、まずはタッチペンに録音し、それを聞きながら書いたりしています。

読み書き障害のトレーニング法とは?

読み書き障害で、特に困るのが「漢字を覚えられない」といった問題があります。

ですが、形を捉えるのが苦手な子にとって、宿題として出される視写や、ただプリントやワークをこなすというのでは覚えられません。

そこで、我が子がやって良かったトレーニング方法を、いくつか紹介します。
  • 「へん」と「つくり」で覚える
  • 語呂合わせで覚える
  • 語彙で覚える

「へん」と「つくり」で覚える

高学年向けではありますが、「へん」と「つくり」を組み合わせることで、漢字を覚えることができます。

100均にもありますが、こういう遊び感覚で学べるグッズもありますので、活用してもいいでしょう。

語呂合わせで覚える

「就職」の「就」を覚える際、うちの子は「京都に犬が就職する」と言って覚えていました。

このように、自分なりの覚えやすい言葉に置き換えて覚えるのも、一つの方法です。

こんな本もあるので、自分なりの言葉が見つからない場合は、活用してもいいでしょう。

語彙から学ぶ

この本を読んでも言われていますが、語彙力は非常に重要です。

知っている言葉は覚えやすいけど、知らない言葉は覚えにくい。

うちの子は、「機械」という漢字はすぐに覚えられましたが、「字幕」だったり、「再版」という漢字をなかなか覚えられませんでした。

どちらかというと、漢字自体は「機械」の方が難しいと思うんですが、意味を知っている漢字はすんなり脳に入ってきやすく、意味が分からない漢字は

「きちょがれさ」
「てぴちゃんむりょ」

など、意味のない言葉は認識しにくく、読み書き障害がなくても覚えにくいのと一緒だそうです。

なので、語彙力を高め、知っている言葉にすることで、漢字も覚えやすくするという方法です。

最後に

我が子も色々な方法を試しています。

診断がついた病院では、「テストでいい点を取るのは難しいだろう。」と言われました。

ですが、テストの点が悪い=大人になって困る・・・というのは、また少し違います。

学生の間は、どうしてもテストの点数で判断されますが、大人になると漢字が読めなければ、アプリを使って読むことも可能です。

また、文字を書くのが苦手な場合、パソコンやタブレット等を使って書くことも可能になります。

そのため、努力することは非常に重要で、むしろ努力してきた子は、大人になって働き出した時に頑張れる人・・・ということで重宝されることも多いそうです。

実際、うちの子も漢字を覚えるのが苦手で、テストの点数も悪いです。

漢字テストの際に先生が、障害に対する配慮として、1人合格点を下げて合格にしようかと提案してくださったことがありました。

ですが、それを自ら断った我が子。

先生が、優しい配慮でそう言ってくれたのは分かったそうですが、どうしても悔しく、意地があった・・・と後で教えてくれました。

結果、毎日宿題をやった後に自主学習として、私に意味から説明して欲しいとお願いしてきて、自分なりの覚え方に置き換えてせっせと漢字を覚えて再テストでは100点合格することができました。

こういう一つ一つが本人の自信にもつながり、その後の意欲にも影響すると思っています。

親も、全く放置で勝手に勉強してというわけにはいきませんが、子供と向き合い、一緒に勉強に付き合うことで「やればできる」という気持ちの芽生えにもつながるでしょう。

それぞれに合った方法があると思いますが、一つの参考にしていただければ幸いです。

関連記事はこちら