「子供が最近、どもり出しちゃったよ…。」
私の友人が、心配そうに相談をしてきました。
その友人はとても早口で、自分の話し方が原因じゃないかと、とても心配そうにしていました。
その友人は今のところ特に病院に行くこともせず、自分が話すスピードを遅くしているだけなんですが、果たしてそれだけで改善はするのでしょうか?
今回はそんな友人に見てもらいたい一心で、こちらの記事を作成しました!
今回の記事の内容はこちらです。↓
- 幼児のどもり(吃音)は治るの?
- どもり(吃音)には波があるってホント?
- 病院はどこに行けばいいの?
- どもり(吃音)の子供に対してNGなアドバイス法
- 家庭での治療はこれがおすすめ!環境調整法について
- 幼児のどもり(吃音)の原因はストレスも関係している?
盛りだくさんの内容になっています!
是非、最後までお付き合い下さいね。
幼児のどもり(吃音)は治るの?
小学生低学年くらいの言語能力になると治るお子さんがほとんどですが、中には治らないお子さんもいらっしゃいます。
ちなみに50〜80%の幼児は自然に治ると考えられています。
どもり(吃音)の原因についてはこちらを参考にして下さい。→子供の吃音症(どもり)の原因は?
どもりが治りやすいタイプってあるの?
今のところ自然治癒しやすい子供のタイプというのはわかっていません。
子供の吃音のタイプや頻度、男の子か女の子などで治りやすさに違いがあるのかなどはっきりしていないのが現状です。
ただ、アメリカでの研究によると親が子供の頃に吃音があり、自然に治癒した場合は自然治癒する確率が高く、親の吃音が大人になっても続いている場合は自然治癒しにくいという結果が出ているようです。
それでも絶対というわけではなく、その傾向があるというだけで、はっきりとはしていません。
また、吃音が遺伝するかどうかについてもはっきりとはしていないのが現状です。
ただ、吃音が出たり消えたりを繰り返すのが子供の吃音の特徴ですが、だんだん頻度が少なくなったり楽そうになってきたりする子供の場合は自然治癒しやすい傾向にあります。
では、どもりになりやすい性格というのはあるのでしょうか。
次で見ていきましょう。
どもりになりやすい性格はあるの?
結論から言うと、これまでの吃音に関する研究結果では吃音になりやすい性格というものはないのです。
吃音がある人は、几帳面そう・神経質そうなどというイメージを持たれることがあるかもしれません。
吃音になることによって自分の吃音が気になって生じた性格というのが正しいと思われます。
神経質だとなりやすいのかと思ったらそうではないんですね。
どもり(吃音)には2種類ある
では、紹介しますね!
- 発達性吃音・・・幼児期に発症する原因がよくわかっていない吃音
- 獲得性吃音・・・青年期以降に発症する原因が明らかな吃音
吃音全体の中でも、「発達性吃音」の方が多く見られます。
原因はよく分かっていませんが、子供が持つ遺伝的要素(吃音になりやすい体質)と環境的な要因が合わさって起こると考えられています。
どもり(吃音)には波があるってホント?
上で紹介した「発達性吃音」には吃音が出る時と全く出ない時の波があります。
では、幼児期の吃音の特徴をまとめてみました!
- 幼児期に発症してから、だんだんと進行していく
- しばらく症状が出たかと思うと、いきなり無くなったりするような波がある
- 波は月単位でくる
- いきなり無くなることがあるので、吃音の発生を見逃しやすい
- この時期は、子供の関わり方に気をつけないと症状が悪化する
ここで1度治まったからと言って、放置していると言葉がつかえて出てこず、随伴運動が伴う「ブロック」という症状になる場合があります。
※随伴運動とは吃音状態から脱するために、体の一部を動かしたりすることです。
そこで親が気づき、病院に駆け込むケースも多いと言われています。
そのような場合、治療の期間が延びたりします。
症状が出始めると病院に行くことをオススメします。
次にまとめていますよ!
病院はどこに行けばいいの?
病院はどこに行けば良いか迷いますよね。
実はどもり(吃音)の原因によって、どこの科に行けば良いかが異なります。
でも吃音の原因なんて素人にはさっぱりわかりません。
子供の場合、市町村にことばの相談や発達の相談の窓口があります。
市町村役場や保健センターなどに問い合わせてみると良いでしょう。
市町村が設置している相談窓口で相談することでそこで、まずは吃音かどうかの診断をしてもらい、治療に向けての対処をしていきます。
また、適切な医療機関も紹介してもらえます。
さらに一般社団法人日本言語聴覚士協会や各都道府県の言語聴覚士会のホームページでも言語聴覚士のいる施設を検索することもできます。
吃音に関する指導に関しては、原因や治療法が不明なことが多いため、指導する側も試行錯誤していることが多いのが現状です。
直接そういった医療機関に問い合わせて幼児に対応しているのかということやどういう指導をしているかなどを問い合わせることでより良い医師に出会うことができるでしょう。
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親はどうやって向き合っていけばいい?家庭での治療法は?
こんなアドバイスはしないであげて!
子供がどもるとびっくりしてしまい、以下のようなアドバイスをしていませんか?
- 「もう少しゆっくり話したら?」
- 「落ち着いて話してみようよ」
- 「お腹に力を入れて話してみよっか」
- 「言葉の頭にえーっとと付ければ良いんだよ」
- 「◯◯って言いたいの?」など
でも、実はこれがNGだということはご存知ですか?
これが原因で、どもり(吃音)を悪化させてしまうんです。
どうして悪化してしまうのかについて原因をまとめてみました。↓
- 周囲の人が否定的な反応をすると、話すことに嫌悪感や恐怖を抱いてしまう
- 自然な話し方から遠ざけてしまう
どもり(吃音)は言葉を音として出す器官の障害だと思われがちですが、最近の研究では頭の中で音声にする脳の働きがうまくいかないので起こると言われています。
それなので、口や舌の動き、話し方の工夫をしても改善はされません。
次にまとめてみました。
家庭ではこんな方法がおすすめ!家庭での治療法は?
どもり(吃音)が出てきたお子さんには、環境調整法という方法がおすすめです。
環境調整法について詳しく見ていきましょう!
環境調整法とは?
- どもり(吃音)に進みにくく、治りやすい環境にする
- どもり(吃音)に対して否定的な感情を弱める
- 自然な発話を多く経験させてあげる
では、環境調整法は家庭ではどのような方法を取れば良いのでしょうか?
次の項目で、まとめてみました。
環境調整法はこうやればいい!
参考にして下さいね♪
- 言葉への干渉をやめる
- 厳しいしつけをやめる
- スキンシップを増やす
- 子供と向き合う時間を増やす
- 出来たことは誉めてあげる
子供のしつけについては、こちらの記事がおすすめですよ♪↓
関連記事:子どものしつけ 叱り方のポイントは6つ
言葉への干渉をやめる
どもり(吃音)を細かく注意されると、子供にとっては非常にストレスになります。
意識して発話させるのではなく、本人の伝えたい気持ちや内容、考えに反応して接してあげましょう。
厳しいしつけをやめる
言葉と同じく、日常の厳しいしつけも子供にとってはストレスになります。
日常のしつけや干渉を取り除き、子供が自由に発言できる環境づくりをしてあげましょう。
子供の為を思って厳しくしつけをしているママやパパも多いと思います。
しかし、もしかするとそのしつけのやり方が子供のストレスになってしまい、どもり(吃音)に繋がっている可能性もあります。
どもり(吃音)が疑われる子供だけでなく、全ての子供が思っていることを発言しやすい、温かい家庭の環境づくりをするのが良いでしょう。
スキンシップを増やす・子供と向き合う時間を増やす
手を握ったりするスキンシップだけでなく、子供と触れ合う時間を増やすようにしましょう。
触れ合う時間が増えると、子供の考えを知ることが出来ます。
子供との関わりを増やすことで、「いい子でいなきゃ」と感じているお子さんの緊張を和らげる効果があります。
自由に思っていることを発言できる環境づくりをしやすくなります。
幼児のどもりの原因はストレスも関係している?
どもり(吃音)になりやすいストレスとは?
どもり(吃音)のきっかけで、耐え難いストレスが原因の場合があります。
具体的な例を以下にまとめてみました。↓
- いじめに合う
- 嘲笑の対象にされる
- 友人からおかしな話し方をしていると見られる
- 過度に厳格な躾
- 叱られること
- 左利きの子が右利きに矯正をした
- 幼稚園や保育園に入園した
- 下の子が産まれた
- 引っ越しした
特に引っ越しに関しては世界的にも例が多くそういった心理的負担によって引き起こされたという可能性が高いようです。
しかし、引っ越ししても吃音にならない子供の方が圧倒的に多いですし、心理的ストレスだけが原因と考えるのは難しいかもしれません。
参考HP:えぞえクリニック
参考書籍:子どもがどもっていると感じたら 廣蔦忍・堀彰人 著
まとめ
いかがでしたでしょうか?
では、今回のまとめをします。
- どもり(吃音)は治る場合と治らない場合がある
- 症状が出てきても一時的に治まる時がある
- 幼児のどもり(吃音)は、遺伝的要因と環境要因が合わさって起こる
- どもり(吃音)の相談は、まず市町村のことばの相談窓口へ
- 治療は言語聴覚士の居る施設がよい
- 自宅で治療する場合は、環境調整法がおすすめ
どもり(吃音)は早めに言語聴覚士の居る施設に行くほうが良いんですね!