赤ちゃんが夜泣きするのはわかるけれど、3歳を過ぎた子供が夜中に泣き叫ぶ。熟睡していたと思ったら急に泣き出したり、しかもそれが毎晩続いたりすると、心の病気ではないかと不安になってしまいますよね。
今回は、子供が夜中に泣き叫ぶ、夜驚症(やきょうしょう)の基礎知識と対処法について、ご説明したいと思います。
夜驚症(やきょうしょう)ってどんな症状なの?
夜驚症とは、『恐怖の叫び声を伴って、寝ていたと思ったら突然目を覚まし、怯えた表情や動作を示す症状』を言います。
睡眠障害のひとつで、夢を見て、部分的に起きている状態になる覚醒障害です。
・3歳~6歳くらいの子供に多く見られる
・通常2分~3分程度で治まる。長くても10分
・寝始めてから、1時間~3時間くらいの深い眠りについた「ノンレム睡眠」時に起きる
・泣いている最中に話しかけても、反応は鈍く、目を覚ました後はほとんど覚えていない
・一晩で1回、毎晩続くこともある
・2ヶ月~3ヶ月程度で回数が減っていく
夜驚症の原因とは?
夜驚症は、睡眠障害と言っても、大人によく見受けられるような、精神の病気ではありません。
子供は睡眠中枢が未熟なため、脳の中の睡眠と覚醒を調節している部分がうまく働かず障害が起こってしまうのです。もともとの素質、性質的なものもあり、何か原因があるわけではありません。
ストレスなどを抱えているのでは?と不安になるかもしれませんが、ストレスを抱えていてもいなくても夜驚症は起こる子供には起こります。
また、夜驚が始まる時は、3人に1人は何かのきっかけがあって始まります。
・恐怖体験(交通事故の経験や目撃、怖いテレビを見たり本を読んだり)
・緊張する体験(発表会など)
日中に上記のような子供が体験をすると、夜驚が始まるきっかけになりやすいです。
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夜驚症への対策方法とは?
泣いたり叫んだりしても、特に慌てることなく優しく声かけなどして、見守ってあげてください。
走り回る場合は、無理に止めたり押さえつけたりしないでください。かえって症状がひどくなる場合もありますので、やはり見守るのが一番でしょう。けがをさせないためにも、ぶつかりやすい物は、片付けておくのがいいです。
夜驚症って治療が必要なの?
とくに治療の必要はありません。発達に伴って、夜驚は自然に良くなっていくものです。
また2で挙げたような『きっかけ』があって夜驚が始まることもありますが、だからといって、日中の接し方を変える必要はありません。夜驚は病気ではないので、叱ってもそれが影響しているわけでもありませんし、外出を控える等の対策も必要ありません。
ただし、下記症状がある場合は、小児科等にご相談ください。
・一回が10分以上続く
・夜驚がひどく、家族が睡眠不足になってしまった
最後に
夜驚は、子供が成長に伴って起こる生理的現象であり、決して病気ではありません。赤ちゃんでもないのに夜中に毎晩泣かれると、ママは少し不安になりますよね。
でも大丈夫です。優しく見守って、翌朝は何もなかったように接してあげてください。
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