多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)という聞き慣れない病名ですが、実はこの病気の患者数は多く、月経異常の約70%以上がこの病気を抱えていると言われています。また、この病気は不妊の原因ともなるため、悩んでいる方もいらっしゃると思います。
私もこの多嚢胞性卵巣症候群のために色々悩まされてきましたが、妊娠をし、無事に元気な女の子を出産することが出来ました。
多嚢胞性卵巣症候群について、原因や治療法をご説明、私の実体験も皆さまの参考になればと思い、ご紹介したいと思います。
多嚢胞性卵巣症候群とは?
卵巣にはたくさんの卵細胞があり、それが成熟し、排卵します。この胞は卵胞という袋に包まれていて育つにつれてこの袋が大きくなっていき、それが、約2cmくらいの大きさになると排卵されます。
この卵胞が卵巣の中にたくさんできたまま、ある程度の大きさにはなるのですが、排卵がおこりにくくなるのが多嚢胞性卵巣症候群です。
軽度のものが多くそんなに深刻になる必要はないと言われますが、排卵しにくくなるというとことはちゃんと治療をしなければ妊娠しにくいということになります。
- 月経不順や無月経
- 月経過多
- 肥満や多毛になる傾向
- にきび
- 不妊
- 男性化
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多嚢胞性卵巣症候群の原因とは?ストレスも関係するってホント?
- 内分泌の乱れ
- 糖代謝の異常
LH(黄体化ホルモン)とFSH(卵胞刺激ホルモン)の内分泌のバランスの乱れから卵胞がうまく発育できず、排卵が起きにくくなることが原因の1つと考えられてます。
また、最近は糖代謝の異常も関係していると考えられていて、インスリンの分泌が悪かったり、男性ホルモンの分泌増加が関係すると言われています。
ストレスが関係するかどうかは、このホルモンバランスの変化が関係するようで、ストレスがあるからこうなるのではなく、ホルモンバランスの乱れから、イライラしてしまったり、それが原因で過食が進み、肥満になるようです。
診断は血液検査でLHとFSHの数値と超音波検査で卵胞の数を確認します。
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多嚢胞性卵巣症候群の治療方法は?
多嚢胞性卵巣症候群の根本的な治療法はまだわかっていません。ですが、それぞれの症状に合わせて対処療法としての治療をしていきます。
- 月経不順や無月経→月経の調整
- 不妊→不妊治療
- 肥満→体重を落とす必要があるため、運動や食事の指導
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多嚢胞性卵巣症候群の不妊治療
まず、排卵しなければ妊娠もしないので、排卵をさせる必要があります。その前に、肥満があると、不妊になりやすい傾向もあるため、まず痩せる必要があります。肥満がない人、肥満が改善された人は次に飲み薬による排卵誘発剤を服用する必要があります。
また、インスリン抵抗性改善薬併用療法を取る場合もあります。それでもうまく排卵ができない場合は、注射による強力な排卵誘発剤を用います。
それでもうまくいかない場合は、腹腔鏡下卵巣多孔術や体外受精にステップアップします。
私の実体験!
元々生理不順があったのですがそのころはまだPMSも一般的ではなく、すごくイライラしたり落ち込んだり自分自身で気持ちをコントロールするのが難しくなっていました。生理痛もひどい方でしたし、生理前は甘いものが異常に食べたくなったりもしていました。
23歳の頃、二ヶ月間出血が止まらずいろいろ検査しましたが大きな病気もなくあまりよくわからないままなんとなくすぎてしまいました。26歳を過ぎてだんだんと生理不順がひどくなりよくあるよ生理が来ると2~3日起き上がることができないなんてことも多くなりました。
子宮ガン検診等は受けていたのですが、あまりに生理痛がひどくなってきました。そして今まではほとんどなかったにきびが顔中にできもう一度検査したところ、多嚢胞性卵巣症候群と診断されました。
妊娠したいという思いはなかったもののこの辛い生理から解放されたい、なによりにきびをどうにかして!という思いから治療法を探しました。
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最後に
- 月経異常、不妊、肥満、多毛、男性化などの症状がある
- 内分泌バランスの乱れや糖代謝の異常が原因
- 根本的な治療法がなく、対処療法としての治療を行う
- 立嚢胞性卵巣症候群の場合の不妊治療は、まず肥満改善が必要で、その後症状によってステップアップした治療法を行う
思い当たることはありませんか?私自身、とにかく止められないイライラの原因が病気だとわかり少し楽になりました。
とりあえず何か婦人科系での悩みがある場合、まずはがん検診をすることが多く、それでもわからない場合はホルモンの検査をしてもらうのは必要だと思います。
また、病院に行って相談するときも治療をしていく上でも基礎体温をつけておく事が大切になります。
marinaより