我が子が初めて迎える誕生日が、1歳の誕生日。特別なお祝いをしてあげたいと思いますよね。私も子供が1歳を迎えたときには、部屋を飾り付けたり食事をふんぱつしてお祝いしました。
1歳の誕生日を盛大にお祝いすることには、重要な意味があります。そのため日本では、子供の成長や暮らしに困らないよう願いを込めた儀式が、それぞれの地方によっていろいろな形で行われています。中でも有名なものが、一升餅と呼ばれるお餅を使って1歳の誕生日をお祝いする儀式ではないでしょうか?
今回は、1歳の誕生日に行う一升餅を使ったお祝いの方法や意味について、またその他の祝い方などお伝えします。
1歳の誕生日どう祝う?
- 外国でも1歳の誕生日は特別盛大にお祝いする
- 日本にはお餅を使ったお祝いがある
- 子供の将来を占う儀式もある
子供の1歳の誕生日を盛大に祝う風習は、世界中にあります。アメリカではイベントホールを貸し切りにしたパーティーをして盛り上がったり、ヨーロッパではベビーリングという子供用の指輪やシルバーで作られたものを贈る風習があります。素敵ですね。
日本で昔から行われている伝統的な1歳のお祝いと言えば、子供に一升分のお餅を背負わせて歩かせる「一升餅」ではないでしょうか。大きなお餅を背負ってよちよち歩く姿は、なんとも可愛らしいですよね。重さに困って泣き出してしまうこともありますが、泣いた方が縁起がいいという説もあります。
また、一升餅と併せてよく行われるのが、「選び取り」という行事。何種類かの品物を並べて、一升餅を背負った子供がどれを選ぶかによって、その子供の将来を占うというものです。選んだものでそれぞれ、雰囲気が盛り上がりそうですね。
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地方によって祝い方が違う?
- お餅を踏ませたり子供にぶつけてお祝いする地方もある
- 餅の形が地域によって異なる
- 一升餅の呼び方は地方によってさまざま
風呂敷に入れた一升分のお餅を背負わせるのが一升餅の一般的な方法のようですが、平たく伸ばした餅をわらじで踏ませる「踏み餅」というものもあります。踏み餅は特に九州地方で行われる方法で、子供が踏んだお餅は縁起物として配ります。
また、関東では背負っているお餅を増やして歩けなくする方法や、東日本ではお餅を子供に投げつけて転ばせる方法もあるようです。呼び方も、「ぶっころがし餅」「立ったら餅」など、いろいろな呼び方があります。
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どんな思いが込められている?
- 一升餅にお餅を使う意味
- 踏み餅と新品のぞうり
- 選び取りに使われる品物
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一升餅
一升餅には、使うお米の量の一升にかけて「一生食べ物に困らないように」「一生健康で過ごせますように」という願いが込められています。また、お餅を使うことにも意味があります。昔からお米には神様が宿ると言われいて、そのお米を固めたお餅には、たくさんの神様が宿ると言われているので、お祝いの席には古くからお餅が使われているのです。
踏み餅
踏み餅では、平たく伸ばした一升餅を大地に見立てて、その上に新品のわらじを履いて立たせます。この行事には、「地に足をつけてしっかりと自分の人生を歩いてほしい」という願いが込められています。「一生自分の足で歩ける、足腰の強い人になるように」という意味もあるようですね。
選び取り
選び取りでは、子供が将来就く仕事や子供の才能を占います。一般的な品物は、筆、そろばん、お金で、筆は執筆の才能、そろばんは商売の才能、お金はお金持ちになるという意味を持ちます。最近では、子供になってほしい職業に関する品物を置くことも多いようで、サッカー選手になってほしいという希望からサッカーボールを置いたり、料理の才能を持ってほしいという願いから箸やスプーンを置くこともあるのだとか。
最後に
- 一升餅には、子供が一生食べ物に困らないようにとの願いが込められている
- 地方によって、一升餅でお祝いする方法もそれぞれ
- 子供の才能や将来の職業を占う選び取りも併せて行われる
この行事が行われるようになった大昔には、子供が生まれてすぐに亡くなることも少なくなかったため、1歳の誕生日を迎えられることは、本当に特別なことで、お祝いも盛大に行ったのです。昔から、子供を思う親の気持ちは、変わらないものですね。そんな願いが込められたこの伝統行事を、これからも大切に後世に受け継いでいきたいものです。