Pythagora Switch Eye-catching image

 

「ピタゴラスイッチ♪」
小気味よい声と音楽でビー玉がころころ転がっていく…そう、ご存知Eテレの幼児向け番組「ピタゴラスイッチ」です。うちでも毎朝息子と娘が喜んで見ています。

ピタゴラスイッチには色々なコーナーがありますが、その中でも一番大好きなコーナーは「ピタゴラ装置」です。息子は好きが高じて、お年玉でピタゴラ装置のDVDとピタゴラゴール1号という玩具も買いました。

それにしても子供は玉が転がる玩具が好きですよね。それが証拠に幼児用玩具には大きな球がぐるぐる回りながら落ちてきたり、カタンコトンと音を立てながら木の玉が落ちてきたり、その類の玩具はたくさんあります。

子供の持っている玩具を組み合わせたら、私にも簡単なピタゴラ装置は作れるかも…。

ここではピタゴラスイッチのピタゴラ装置について調べていきます。また、簡単に作れるピタゴラ装置の仕掛けをいくつかご紹介いたします!


ピタゴラスイッチの装置!その歴史は?

ピタゴラスイッチっていつから放送されているんですか?
2002年4月から放送が開始されました

ピタゴラスイッチという番組は、子供に考え方を教える幼児向け番組としてスタートしました。番組内では色々な短いコーナーが沢山あるので「番組の一体感が欠ける」「何の番組かわからなくなる」という問題がありました。その問題を解決するために編み出されたのがピタゴラ装置だったのです。

そうです!ピタゴラ装置は番組のジングル的役割だったのです!(ジングルとは区別するために入れる短い音楽のこと)

それが今やピタゴラスイッチの顔となり「大人のピタゴラスイッチ」(毎年お正月に放送)、「ピタゴラスイッチ大解説スペシャル」などピタゴラ装置の特別番組も放送されています。

”大人のための”とは言っても、もちろん子供も楽しめます。普段見ているピタゴラ装置の解説が入るので、見ていると「そこまで考えているのか!」と感心したり、「これ使える!」と試してみたくなったりして面白いですよ!

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普段テレビで見る時にはわかりませんが、ピタゴラ装置には作成順に通し番号と装置名がついています。一番有名な15分番組のオープニングに使われている装置は「No.10 フライパン」、エンディングは「No.9 レコードプレーヤー」です。

記念すべき装置番号No.1は「洗濯板」という装置名で12秒の作品です。今度見る時に探してみてくださいね。

ピタゴラ装置って一体誰が作ってるの?

ところでピタゴラ装置って誰が作っているんですか?
佐藤雅彦教授とその研究室の学生さん達なんですよ!

とにかく佐藤雅彦教授ってスゴイんです!!
大学教授になる前は大手広告代理店である電通に入社し、CMプランナーとして数々の有名なCMを手掛けていたんです!

  • 湖池屋 ポリンキー
  • 湖池屋 ドンタコス
  • NEC  バザールでござーる

あー、懐かしいですね!きっと40代以上の方ならすぐCMソングとキャラクターが思い出せると思います。そして電通を退社後は企画会社を設立。おかあさんといっしょで爆発的人気の歌「だんご3兄弟」の作詞とプロデュースも佐藤教授が手掛けられています。

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その後1999年より慶應義塾大学環境情報学部教授を務め、「慶應義塾大学 佐藤雅彦研究室」の活動としてピタゴラスイッチの監修に携わっています。また2005年より東京芸術大学大学院映像研究科教授も務められています。多才な方なんですね!

そしてピタゴラ装置制作のところに”ユーフラテス”という明記があります。この”ユーフラテス”とは佐藤雅彦研究室の卒業生からなるクリエーティブグループです。”ピタゴラ装置=佐藤雅彦教授”と言っても過言ではないですね!
ピタゴラスイッチの曲!歌ってる人が気になる!誰なの?

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ピタゴラ装置、今までに失敗ってないの?

ピタゴラ装置の失敗ってないんですか?
失敗ではないのですが、誤差が生じた結果をあえて放送しているものがあります

私が知る限りでは、その装置は2つあります。

No.47 バンジー

最後のところでゴム紐に結ばれた磁石が落ちて跳ね返ってきて、鉄板にひっつきます。このとき磁石の裏に「ピタゴラスイッチ」と書いてあるのですが、磁石がひっつく角度までは計算できないので、結果的に字が逆さになっています。

「その画像の方がかわいい」ということで、その映像がそのまま使われました

No.52 走る道

最後のところで玉が転がってきて蓋つきの箱に入ります。入るたびに蓋が閉じ、その蓋の上をまた次の玉が通って箱に入って蓋が閉じる、その繰り返しが続きます。蓋の上には「ス」「イ」「ッ」「チ」の文字がそれぞれ書いてあるのですが、最後の箱で玉が引っかかり蓋が半閉じ状態で終わります。

いつもの「ピタゴラスイッチ♪」ではなく「ピタゴラスイッチ?」という疑問形のジングルが流れますよ

そして失敗といえば「がんばれ!装置153番のマーチ」でしょう!あれだけの装置ですからいくらかは失敗していると思っていましたが、あんなところでそんなところで、え!!そこでする?!、的な制作スタッフの思いと苦労が溢れた歌を、デーモン閣下が素敵な声で唄います。歌詞中の「心が折れそうになる…」この一言に尽きるでしょうね。

これだけピタゴラ装置の話が続けば、今度は自分で作りたくなりませんか?でもあんなに壮大な装置は作れないし凝った仕掛けも作れない…。ということで、次の章では簡単にピタゴラ装置を作るコツやポイントをご紹介いたします。
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ピタゴラ装置を作ってみたい!作り方にポイントやコツはある?

ピタゴラ装置を一から作るのはとても大変です!ピタゴラ装置を製作している佐藤雅彦研究室のメンバーは、何日も合宿をして装置を作っているのですから、私1人で一朝一夕に作れるものではありません。

私もピタゴラ装置を作ってみたいのですが、簡単なものを教えてください

まずは家にある玩具を使って作ってみましょう

ピタゴラ装置作りに最適な玩具は次の通りです。

  • くみくみスロープ(商品名)
  • ドミノ
  • トボガン(傾斜がついた2本の棒の上で玉を転がす)
  • 組み立てクーゲルバーン(商品名)
  • スカリーノ(商品名)
  • コロジカル(商品名)

これらは元々それ単品がピタゴラ装置のようなものです。なので上記の玩具を複数組み合わせたり、違う玩具を一部(次に書きます)足すことで、簡単ピタゴラ装置ができます。

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「それでは作った感が足りない」「上記の玩具を持っていない」という方には、次の玩具をお勧めします。

  • 積み木
  • ブロック
  • 表紙・裏表紙が硬い本(例えば図鑑)

図鑑は表紙・裏表紙が硬く、且つ少し紙面より大きいので丁度良い”溝”になります。図鑑を立てて下に小さいものを挟めば傾斜がつきます。

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ブロックは専用の板に平行に並んだ塀を作ります。そして土台の板に小さいものを挟んで傾斜をつけます。

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ところで「ピタゴラ装置アカデミア」では色々な仕掛けの作り方を紹介していますが、実際作れて使えるのは定規に洗濯ばさみを左右交互から挟む”ジグザグ坂道”くらいです。後の仕掛けは、いとも簡単に作っていますが上手くできませんでした。もう少し本当に簡単な仕掛けを教えて欲しいです。

次はとっても簡単な装置を作ります。はさみ、接着剤、セロテープなどを用意しましょう!

割り箸の道

割り箸を割って2本にします。この時、箸を持つ方(太い)を上、箸先(細い)を下にするのがポイントです。そして同じ長さに切った型紙を箸の下に貼り固定すれば出来上がりです。箸は上と先とでは太さが違うので、緩い傾斜で玉は自然と転がります。

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これを組み合わせて固定すればトボガンも作れそうですね

キッチンペーパーの筒の道

トイレットペーパーの筒でもOKですが、ラップの芯は硬いので別の用途で使いましょう。

  • 普通の道:筒を縦に2か所切るだけでU型の道になります。
  • 筒のまま:中の玉が見えないのでドキドキします。

この筒にビー玉大の穴を開けて、さらに片方の先を蓋します。そして少し大きい玉(例えばスーパーボール)とビー玉を順に転がします。すると大きい玉は穴を素通りして蓋の前でストップ、ビー玉は穴から落ちて次に進みます。

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普通の道でも筒でもこの仕掛けは使えますよ

厚紙で玉の受け皿

厚紙に真っすぐ切り込みを入れて真ん中に穴を開けます。厚紙は大きい方が良いです。穴の大きさは玉の大きさより1,2周り大きく開けます。

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厚紙を円すいを作るように重ね(丸め)ます。丁度”漏斗(じょうご)”のような形です。この時真ん中の穴が玉より小さくならないようにします。

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受け皿が広くて浅い方が玉の動きが面白いのでお勧めです

そしてこれまで作ったこれらのものを組み合わせて作った装置はコチラ↓↓

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ゴールには「ピタゴラゴール1号」をセットしました。見事大成功!でも成功するまでには「がんばれ!装置153番のマーチ」ではありませんが、失敗、失敗、失敗の連続~でした。こんなに小規模な装置なのに!

そこで気づいた「装置を組むときの注意事項」は次のとおりです。

  • 玉が転がる振動で装置がずれる
    • → 両面テープで固定する
    • → 両サイドを重量のあるもので固定する(木の積み木が最適)
  • 微妙な高さ調節が必要
    • → 積み木、ブロック、厚紙など様々な大きさのものを組み合わせる

 

まとめ

ピタゴラ装置について
  • 番組は2002年4月から放送されている
  • 装置は番組内のジングル的役割をしている
  • 装置は慶應義塾大学の佐藤雅彦教授と佐藤雅彦研究室の学生が作成している
  • 佐藤雅彦教授は、「ポリンキー」「バザールでござーる」などのCMを手掛け、「だんご3兄弟」の作詞とプロデュースもした
  • 装置は成功した映像を放送しているが、実は失敗の連続
  • 失敗ではないが、誤差が生じて思惑と違ったゴールの映像も2つ放送されている

うちでは息子が2歳の時からピタゴラスイッチを毎日欠かさず見ています。大嫌いな保育園に行く前に、大好きな装置「No.24 ドライヤー」が見れると憂鬱な気分が少し晴れるのか、泣かずに登園していました。そして私は少しでも息子の喜ぶ顔が見たくて、簡単なピタゴラ装置を作り息子の帰りを待ちました。

あれから8年が経ち、ピタゴラ装置も随分と数が増えました。でも装置の面白さや素晴らしさは当初から少しも変わりませんね。

身近にあるもので作る簡単なピタゴラ装置で十分なので、お子さんと一緒に作って遊んでみませんか?結構ハマりますよ(^-^)

by hani-

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