科学流産ってご存知ですか?
不妊治療を経験された方なら知っている方もいると思いますが、科学流産は知らず知らずのうちに多くの人が経験しているのです。
そこで今日は、科学流産について時期や兆候などお話したいと思います。
科学流産とは?時期は?
科学的流産とは、下記のように説明できます。
受精卵が着床しても、何らかの理由によりその発育が止まってしまうこと
【科学的流産】
科学的妊娠の後、生理の様な出血とともに受精卵が流れてしまい、出産にいたらないこと
時期としては、超音波検査で子宮の中に胎のう(たいのう)という“ふくろ”が見えてくる前に起こります。
妊娠がまだ確定する前の段階ですので、化学流産は、医学的にみて「流産」には入りません。
昔の妊娠検査薬は、この段階では精度が悪かったため陽性反応は出なかったのですが、現在の検査薬は感度・精度ともによく、この段階でも陽性反応が出るようになりました。
陽性反応が確かに出たのに、生理が来てしまった!という場合は、科学流産を起こしたことになります。
私も不妊治療をしていたのでよくわかるのですが、妊娠を心待ちにして、生理予定日一週間後よりも先にフライングで検査してしまうと、陽性反応が出たりします。
実際にこの時点では受精卵は誕生し、着床に向けて次の段階に進んでいるのです。
しかしその後生理が来て(着床が継続できなかった)ぬか喜びに終わったというのが、科学流産です。
科学流産に兆候や症状はある?
科学流産は、気づかないことの方がほとんどです。
妊娠をとくに望まれていない場合は、生理がすこし遅れているとか、量がいつもより多かったり、長かったりするだけで、身体の中で何が起きているのかも気づかずに終わってしまいます。
ごくたまに、茶色いおりものが出たりなどありますが、ホルモンバランスの崩れからも、同じような症状が出るので、科学流産の症状はよくわからないというのも特徴です。
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科学流産って予防することはできるの?
人間はそもそも、着床しにくい動物だと言われています。
驚いたことに、健康な夫婦の間にできた受精卵のおよそ45%が染色体異常なのです。
染色体異常の受精卵は、着床しにくく、育ちにくいです。
健全な受精卵でもきちんと妊娠、出産に至るのは20%ほどだと言われています。
現在の医学では、染色体異常の起こる理由はわかっていません。
わからないので、予防策もなく、どうすることもできません。
45%が染色体異常なのも、着床が続かず科学流産を起こすのも、自然の摂理ですので、科学流産を起こしたからといって自分を責める必要は全くありません。
誰にでも起こりうることなのです。
科学流産を繰り返す場合はどうすればいい?
科学流産を繰り返したとしても、残念ながら医療的処置はありません。
偶然2回、3回と繰り返しただけなので、今後繰り返すリスクが高まることもありません。
科学流産は染色体異常によるものなので、母体が原因では決してありませんし、中期頃に起こる習慣的流産とは関係がないので、気にすることはありません。
ただ私も不妊治療をしていたので、とくに赤ちゃんを望まれている方にとっては辛い話ですね。
偶然起きたことですので、深く悩まずリラックスすることをおすすめします。
また科学流産は流産ではありませんので、次回の妊娠の際、時期をあける必要はありません。
最後に
科学流産の概念は、医療の発達とともに妊娠検査薬の精度が上がったことで、一般に知られるようになったそうです。
病気でもないですし、誰にでも起こりうる症状ですので、とくに気にすることなく次の妊娠に期待してください。
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