みなさん、支援センターや公園などで子ども同士がケンカを始めたとき、どうしていますか?
見守るべきか、すぐに仲裁に入るか、相手の親のことも気になりますし、対応に困ってしまうお母さんも少なくないのはないでしょうか。
今回は子どものケンカに親がどう関わればいいのかをお話したいと思います。
幼児期の子どものケンカ、見守る?止める?
ひとつのアンケート結果があるのですが、幼児期の子どもを持つ母親に、『子ども同士のケンカはした方がいいのか』と聞いたところ、86.6%のお母さんが“YES”と答えました。
また『子ども同士のケンカに親はどんな対応をしていますか』という質問には、48.1%のお母さんが“ときどき止める”と回答、29.5%は“よっぽどでないと止めない”と答えています。
アンケート結果からもわかるように、おおよそのお母さんは、子どものケンカは子ども同士で。親は見守った方がいいと考えているようです。
そうは言っても、ケンカは相手あってのもの。温かく見守っていたいと思っても、ケンカ相手の親と考え方がちがってしまうとそうはいきませんね。そういう気兼ねから、本意ではなくてもすぐに止めに入ってしまうお母さんも多いようです。
親が介入しなければならないケンカってある?
“見守る”というスタンスでいても、どうしても親が介入しなくてはいけないケンカがあります。
- つかみ合いや殴り合いのケンカの時
- 複数vsひとりのケンカ時
- 上下関係がうかがえる時
- 片方が受身になってやり返さない時 子どもが助けを求めている時
- 「どこかへ行け」や「消えろ」など、存在否定の言葉を使った時
②や③などは、もうケンカではありませんよね。ケガをしたりさせたりも、もっての外ですので、すぐに仲裁に入ってください。
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幼児期のケンカは学びの場でもある!
例えば、おもちゃの取り合いのケンカを子ども同士で始めたとします。
Bちゃんははじめ、返してほしいとか、ちょうだいとか訴えますが、結局泣いてしまいます。
A君はおもちゃをゲットできたけど、泣くBちゃんを前にして、しばらくすると返してあげる。
私の娘も従姉妹とよくこんなことをやるように、子どものやり取りを見守っているとよく見かける光景です。
1、2歳の赤ちゃんはまだ自分中心の世界の中にいますが、3歳くらいになると、「欲求が通らない」ということを学び始めます。そこで、どうすればおもちゃがもらえるのか、どう交渉すればいいのか、どう折り合いをつければいいのかを学び、相手と仲直りをすることを覚えます。
4歳くらいになれば、相手の気持ちもだんだん分かってくるようになり、A君のように、やっぱり返してあげようという気持ちも持てるようになります。
ケンカは外の世界に出て社会性を学ぶいい機会です。人生はいいことばかりじゃないことも、相手がいるから楽しいことも、人と交わることで学んでいくのだと思います。
積極的にケンカをおすすめしているわけではありませんが、子どもは子ども同士で。という気楽なスタンスで見守ってあげるのがいいでしょう。
最後に
ケンカ体験は、幼児期の子どもにとって宝物だと言われています。
ケンカをしない思いやりのある子に育てるには、ケンカをして学ばないことには、思いやりはわかりません。相手あってのことですし、母親だと余計に色々気兼ねすることもあると思いますが、子どもの世界には、一歩下がった視線で温かく見守ってあげるのがいいですね。
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