5年ごとの流行周期で発生が増加すると言われている「りんご病」。
前回の流行は2011年だったので、来年2016年はりんご病の流行年とも言われています。
小さい子が罹るイメージが強いりんご病ですが、実際は大人も罹るのでしょうか。
来年の流行に備え、りんご病について詳しく調べてみました。
りんご病とは?どんな症状?
国立感染症研究所によると、りんご病とは、
『ヒトパルボウイルス19型の感染による、小児を中心とした流行性発疹性疾患』です。
頬に現れる蝶翼状の紅斑が特徴で、正式には「伝染性紅斑」と言います。
両頬がりんごのように赤くなることから、俗名「りんご(ほっぺ)病」と呼ばれます。
・頬に境界鮮明な赤い発疹が現れ、続いて、手・足に発疹が出てくる
・発疹は痒みを伴うことが多い
これらの発疹は1週間前後で消えますが、なかには、長引いたり、短期間のうちに一度消えたものが再び現れたりすることもあります。
頬に発疹が現れる7~10日くらい前に、微熱や感冒様症状(鼻づまり、咳など軽い風邪のような症状)などの前駆症状が見られることも特徴です。
りんご病の感染経路とは?潜伏期間は?
10~20日の潜伏期間の後、赤い発疹が現れます。
通常は、口や鼻などの粘膜に直接触れることによる飛沫感染が主ですが、稀に、母子感染、輸血用血液による感染もあります。
感染力は、潜伏期間に最大となり、赤い発疹が現れたときには、ウイルスは終息しているのでうつりません。
一番うつりやすい時期に症状が現れないため、残念ながら実質的な二次感染予防策はありません。
現在のところ、ワクチンもありません。
りんご病、大人も罹る?妊婦さんは要注意?
結論から言うと、大人も罹ります。
大人が罹ると、関節痛、頭痛などを訴える場合もありますが、ほとんどは合併症を起こすことなく自然に回復します。
注意が必要なのは妊婦さんの感染です。
妊婦の方が感染すると、胎児の異常(胎児の組織などに水が溜まる胎児水腫)や、流産の恐れが発生してきます。
妊娠前半期の感染がより危険で、感染から4~6週後に胎児死亡が生ずることが報告されています。
妊娠後半期でも胎児感染は生ずる報告があり、安全な妊娠時期について特定することは出来ません。
しかし、B19型を感染し、りんご病を発症した妊婦から出生した新生児でも、出生後の発育が正常であることが多いので、深刻に考え過ぎることはありません。
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りんご病の治療方法は?
特別な治療方法は、残念ながらありません。
出来るだけ外出は避け、安静にすること。
赤い発疹が出てきたら、後は回復を待つだけです。
妊婦の方は、流行時期に感冒様症状の人に近づくことを避け、マスクなどで予防をしてください。
万一感染した時は、胎児の状態を注意深く観察する必要があります。
最後に
聞いたことはあるけれど、私自身あまり詳しく知らなかった「りんご病」。
とくに妊婦さんにとっては、知れば知るほど怖くなりますね。
来年はりんご病の流行年とも言われています。
風疹と同様、妊婦さんにとっては、罹ると胎児に深刻な影響を及ぼす可能性があることを、知っておいた方がいいでしょう。
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