みなさんのお子さんは、夜、ぐっすり眠っていますか?昔から、「寝る子は育つ」と言われているように、睡眠は子供の発育にとても大切なものですよね。

無呼吸症候群ときくと、大人の病気と思われがちですが、実は子供にも起こるんです。しかも大人に比べて、見過ごされたり、発見が遅れることが多いのだとか。

筆者も最近、知人の子が、ベッドでは危ないので布団にかえるほど寝相が悪く、加えていびきをかくのが、ちょっと心配という話を耳にしました。

そこで今回は、無呼吸症候群が疑われる症状や原因、治療法などについて調べました。気になる方もそうでない方も、ぜひ一度チェックしてみてください。


子供の無呼吸症候群!チェック方法

ママ Aさん
子供の無呼吸症候群のチェック方法を教えて下さい。

 

先輩ママ Bさん
子供の無呼吸症候群のチェック項目は以下の通りです。
  • 毎晩のように、いびきをかいている
  • 寝ている時に、異常に動く
  • 眠りが浅く、たびたび目を覚ます
  • 起きている時、口を開けて口呼吸をしている
  • 寝起きが悪く、不機嫌である
  • 注意力に欠け、落ち着きがない
  • 疲れやすく、すぐにイライラする
  • やる気がない
  • 昼間すぐ寝てしまう
  • おねしょをよくしてしまう
  • 風邪で気管支炎を起こしやすい
  • 中耳炎になりやすい
  • 発育や学力に遅れがみられる
  • 太っている

 

いくつかあてはまる場合でも、すぐに無呼吸症候群と判断されるわけではありません。睡眠時の症状をよく観察することが大切です。

特に、いびきをかいて寝ている時にいびきが止まり、数秒後にいきなり大きな呼吸と共にいびきをするようであれば、無呼吸の症状が出ていると思われますので、医師の診断を受けましょう。

 

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受診は、睡眠障害専門の医療機関に行くのが望ましいのですが、その数はあまり多くないのが実情です。近くに睡眠障害クリニックや睡眠外来などがない場合は、呼吸器内科、耳鼻咽喉科を受診するとよいでしょう。

病院を選ぶ際には、ホームページなどで、いびきや睡眠時無呼吸症候群の治療について書かれているか、確認してください。

なお、風邪などが原因の鼻づまりによるいびきは、一時的なものなので、無呼吸症候群の心配はありません。

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子供の無呼吸症候群の原因は?

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ママ Aさん
子供の無呼吸症候群の原因は何でしょうか?
先輩ママ Bさん
子供の無呼吸症候群の原因の多くは以下によるものです。
  • 口蓋扁桃肥大
  • アデノイド肥大
  • アレルギー性鼻炎
  • 肥満

 

それでは、1つずつ詳しくみていきましょう。

口蓋扁桃肥大

口蓋扁桃とは、口を大きく開けた時に、のどの奥の両側から飛び出しているように見えるリンパ組織のかたまりのことです。一般に、扁桃腺といわれるものですね。

高度に肥大した口蓋扁桃が気道をふさいでしまい、無呼吸が起こります。

アデノイド肥大

アデノイドとは、鼻とのどの境目にあるリンパ組織のひとつです。咽頭扁桃とも呼ばれます。

これも、高度に肥大したアデノイドが気道をふさぐことで、無呼吸を招きます。

口蓋扁桃もアデノイドも子供の頃にもっとも大きく、その後は次第に小さくなっていく器官ですが、その大きさには個人差があります。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎では、鼻がつまることによりいびきをかきやすくなり、無呼吸につながります。

肥満

肥満の場合は、脂肪により気道が狭くなることで、無呼吸が起こりやすくなります。
特に、小学校低学年までは、口蓋扁桃肥大やアデノイド肥大が原因であることがほとんどです。10歳頃からは、アレルギー性鼻炎や肥満が原因となるケースが増えるそうです。

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子供の無呼吸症候群、どんな影響がでるの?

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睡眠時に何度も無呼吸が起こると、酸素不足の状態になるため、脳が何度も覚醒します。その結果、とぎれとぎれの浅い、質の低い睡眠となってしまいます。

子供の骨や筋肉の発達を促進させるのに必要な成長ホルモンは、睡眠が深い状態の時に分泌されるものです。無呼吸症候群の場合、この成長ホルモンの分泌が低下することにより、発育に遅れが生じます

また、攻撃的な性格になったり、集中力が下がることにより、学習能力が低下することもあります

それに加えて、睡眠リズムが乱れていることで、常に体のだるさがつきまとい、体を動かすことがおっくうになり、肥満や不登校、引きこもりに繋がることもあると言われています

子供の無呼吸症候群の治療方法は?

Doctor

口蓋扁桃肥大やアデノイド肥大が原因の無呼吸症候群の治療には、手術を行います。気道をふさいでいる、肥大した口蓋扁桃やアデノイドを取り除くことで、症状は劇的に改善します

手術は全身麻酔で行われます。入院期間は1週間から10日ほどです。もちろん、手術に至るまでに、きちんと検査を行い、手術が適切であると判断された場合に行われるものです。

アレルギー性鼻炎も、症状に応じて、薬やレーザー治療、手術で治療することで、無呼吸の症状は大きく改善します

小さな子に手術をするのは抵抗があるかもしれませんが、無呼吸症候群の影響を考えると、成長して口蓋扁桃やアデノイドが小さくなるのを待つよりも、できるだけ早く症状を改善するべきといえるのではないでしょうか。

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最後に

先輩ママ Bさん
無呼吸症候群について、今回の記事をおさらいしますね。
  • 無呼吸症候群は子供でもなるので、気になる点をチェック!特にいびきは要注意
  • 主な原因は、口蓋扁桃肥大・アデノイド肥大・アレルギー性鼻炎・肥満
  • 成長に少なからぬ影響が出ることもある
  • 治療には手術が有効

 

今回、無呼吸症候群について調べてみて、子供へのその影響の大きさにとても驚きました。いびきというのは、とても重要なサインなのですね。

冒頭の知人の子は、耳鼻科を受診したところ、鼻風邪と診断され、薬をのむことでいびきはかかなくなったとのこと。寝相の方は、相変わらずのようですが。

もちろん、心配のないいびきもありますので、気になったらまずは、他にも当てはまる症状がないかどうか、チェックしてください。

ママ Aさん
無呼吸症候群の疑いがあれば、迷わず病院に行くようにします。参考になりました。

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