自分の中に新しい命が宿った事が分かると、大きな喜びを感じるものですね。
女性は妊娠を通して、お腹の中の胎児の成長を何らかの形で感じる事が出来ますので、大変な事も多い分、母親になる実感が日に日に募って来るものです。
そんな胎児の成長を出産前から感じられる事の一つが、推定体重を知る事ではないでしょうか。
しかし、この推定体重はどの位正確なのでしょうか?誤差はどれくらいあるのでしょうか?
その様な疑問をお持ちの将来のママの為にも、『胎児の推定体重』について調べてみました。
胎児の推定体重って? どうやって測定しているの?
胎児の体重を推定する事で、色々なメリットがある為に、超音波検査による推定体重の測定が普及しています。
測定の仕方は、頭の横幅(BPD)、大腿骨長(FL)、腹部の面積(AC)を超音波検査で測定し、それらを入力する事で、超音波検査の中のコンピューターが複雑な計算をし、胎児推定体重(EFBW)を算出します。
推定体重と出産体重に誤差はあるの?
上記で述べた測定の方法はかなり厳密とされていますが、やはり実際に胎児を測定しているわけではありませんので、誤差は10%ほど生じてしまいます。
例えば、妊娠末期の胎児の体重は、平均で約3000g程とされていますので、300g程の誤差が生じる事になります。
又、この時期は多いと一週間で200gから300gくらい胎児の体重が増加しますので、最後の妊婦健診が分娩の1週間前であれば、誤差がもっと広がる可能性もあります。
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推定体重が小さいと考えられる事は?
胎児が小さいのには、何か原因があるのでしょうか?
又、小さい事で、出産時に何かリスクがあるのでしょうか?
以下に考えられる事を調べてみました。
両親からの遺伝や母体の環境
特に、母体が妊娠中毒症や喘息などの健康上の問題を抱えてしまうと、状態が悪い場合には、母体から胎児に酸素や栄養が十分に送られなくなります。
その為、子宮内胎児発育遅延と言って、なんらかの異常を伴ってしまう胎児の発育障害が起こりやすくなる可能性があります。
出産時のリスク
胎児が小さいと、経膣分娩を行っている途中に胎児の心拍数が低下するなど危険な状態になる事もある為に、緊急に帝王切開に切り替えられる可能性は高くなってしまいます。
推定体重が大きいと考えられる事は?
逆に大きい場合には、どの様な事が考えられるのでしょうか?
両親からの遺伝
両親のいずれか若しくは両方が背が高いケースでは、胎児が多少大きくても遺伝による個人差の範囲として考え、さほど気にしなくても大丈夫とされているようです。
母体が糖尿病の場合
糖尿病が原因の巨大児は、体は大きいのですが体の機能が未熟であることが多いために、出生直後に呼吸障害や臓器障害を起こす可能性があります。
出産時のリスク
確実に4000gから4500g以上の体重と予想される胎児は、経膣分娩を行うと鎖骨を骨折したり腕の神経に障害が出る危険性もあるため、あらかじめ帝王切開を選択する可能性が高くなります。
最後に
一人の人間を無事に産み出す事は、色々な要因が上手く重なる必要があると思います。
その一つ、胎児の体重は、生まれてくる赤ちゃん、そして産み出すママにも深く関るものです。
健診で胎児の体重に拘りすぎるのも考えものですが、安心して妊娠生活が送られ、そして出産が安全に行われる為には、推定体重を知る事は必要な事だと思います。
あやより